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『ザ・ノンフィクション』プロデューサー。50代でフジテレビを辞めた理由

4月1日から「改正高年齢者雇用安定法」(通称・70歳就業法)が施行される。これによって、いよいよ「70歳まで働き続ける」が常識になる世界が現実味を帯びてきた。悠々自適な老後生活など夢のまた夢になったサバイバル時代をどう生き延びればいいのか。約14年間、フジテレビ局員を務め、’19年6月30日に独立した張江泰之氏にその極意を聞いた!

50代で独立を選んだ男の戦略とは?

張江泰之氏

張江泰之氏

『ザ・ノンフィクション』のチーフプロデューサーなどで活躍してきた張江泰之氏は、なぜ52歳で独立の道を選んだのか。現在は独立して映像関係の会社を営む張江氏のキャリア戦略を聞いた。 「正直な話、あと1年働いていれば退職金も格段に増えていたのですが、私が恐れたのは役職定年です。役職定年になると後輩たちが気を使い、現場での仕事ができなくなる。私はもっと現場で走り続けたかったので退職と独立の道を選びました」  やりたいことのためにお金をあきらめた張江氏だが、決してお金に不安を感じていなかったわけではない。まずは住宅ローンを当初の予定より早めに終えられるよう切り替えた。また、局員時代はタクシーを使っていたが、今はご法度。出費を抑えている状況だ。 「固定費がかかるため社員は雇わず実質一人で会社をやっています。独立後にものをいうのはやはり前職での実績で、“武器”がないと正直、厳しい。  私だったらやはり『ザ・ノンフィクション』です。実は退局する前日の放送では、元タレントで当時は夜の仕事をしていた坂口杏里さんの密着取材を放送したんです。これも『絶対ネット上で話題になるな』と予測して、その翌日に辞めるという去り際を、自らプロデュースしました(笑)」

心がけているのは若い人と交流すること


 また、心がけていることは20代の人から刺激を受けることだ。 「YouTubeなどの動画制作の世界では若い人たちのほうが情報が早いんです。こんなのが流行るのか?と思っているとすぐに流行り始める。  若い人たちは自分の知らないことを教えてくれるので、今は積極的に交流しているところです。誰にでも腰を低くして生きなければ、きっとこの先の仕事はうまくいかないと思っています」  大きな武器と誰とでも分け隔てなく接する寛大な心が、70歳まで働き続けていけるカギと言えそうだ。 【張江泰之氏】 テレビプロデューサー。NHK時代は「『クローズアップ現代』や『NHKスペシャル』などドキュメンタリー番組を担当した <取材・文/週刊SPA!編集部>
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