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「医師でも油断するとかかる」国会議員で2番目にコロナ感染した医師兼参院議員の証言

 菅義偉首相は2月2日に緊急事態宣言の延長を発表した。感染者数は減少傾向だが、依然として高水準。医療供給体制も逼迫し、予断は許さない状況だ。  新型コロナの猛威は永田町にも及んでいる。1月22日には、石原伸晃元自民党幹事長が現職国会議員で9人目の感染者となった。  昨年11月に、国会議員で2人目の新型コロナ感染者となった無所属の桜井充参院議員(64)は「感染当事者としての経験を皆さんに共有して、少しでも予防に役立てていただきたい」と自らの体験を赤裸々に語った。 桜井充参議院議員●さくらい・みつる 1956年宮城県生まれ。東京医科歯科大学医学部卒。医師としての活動後、98年の参院選で初当選。民主党政権では、財務副大臣、厚生労働副大臣を歴任。現在4期目。2019年に国民民主党を離れ、自民党会派の無所属議員として活動中

振り返って感じた「一瞬の気の緩み」

 私は医師なので、手洗いの徹底はもちろん、アルコール消毒液を持ち歩くなど、充分気をつかっていたつもりでした。ただ、いま思えば、私の場合は一瞬の気の緩みが感染を招いた面があったのかなとも思います。その経験をもとに、自分なりの感染対策のポイントを、みなさんに共有させていただきたいと思います。  同じ感染当事者である立憲民主党の小川淳也衆議院議員や自民党の高鳥修一衆議院議員とも話しました。彼らは、相当感染対策はしていて、「どこで感染したか全くわからない」と語っていました。これが新型コロナの怖いところです。しかし、私の場合、感染した場所はある程度わかっています。  私の感染が発表されたのは、昨年11月13日でした。11月初頭は、もちろん緊急事態宣言の前でしたし、感染者数も100人以下の日もあった。止まっていた経済活動も動き始めていた時期でした。

感染者の「目の前にいた人」が感染しなかった

 11月9日の月曜日の夕方頃から赤坂の飲食店で、十数人の勉強会がありました。滞在時間は3時間ほど。その後、5人で二次会に行きました。やはり赤坂の個室形式の飲食店です。結論から申し上げれば、その5人のうち、私を含めた2人が感染してしまったのです。  私たちの個室には、飲み物をつくるなど、給仕をしてくれるお店の方がいました。その方が翌日11月10日の火曜日に熱が出て、PCR検査の結果、陽性となったと。そういう連絡が、11月12日の木曜日にお店から連絡がきました。  お店の方が我々を接客したのは、発熱する前日でした。確かに感染力はあったはずですが、フェイスシールドをされていました。それに、飛沫が一番飛ぶはずの、向かい側に座っていた私の仲間は、感染していなかったのです。こうしたことから、単純にお店の方から飛沫感染したということは考えづらいと私は思っています。

トイレから帰った後に「手でおつまみを食べた」

 私が、いま考えると、「やってしまったな」と思うことがあります。それは、トイレにいった後で、手でおつまみの鶏の軟骨を食べてしまったことです。もちろん、手は洗っていましたが、アルコール消毒をしていなかったのです。  一緒にいった仲間で、もう一人、感染した人がいます。彼もトイレにいっていた。私たちは、それで、日本酒をつぎ合ったりしてしまっていた。  クルーズ客船のときも、トイレの床がコロナウイルスで汚染されていたといいます。やはりトイレにはウイルスが溜まりやすい傾向があるのでしょう。そこを出た後に、アルコール消毒をしないまま、いつもの習慣で、手でおつまみをたべてしまったのはやはり油断があったかもしれません。  逆に、感染しなかった仲間に聞くと、「怖いので、何も触らなかった」と言っていました。「ビール瓶すら触らなかった」と……。こうした接触感染への意識の差が、感染の有無を分けたのではないかと私は考えています。
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