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今年3月で廃止される宗谷本線の12駅。一面雪原の中、レトロな駅舎がぽつんと

③東六線駅

東六線駅

東六線駅

東六線駅 その北比布駅からさらに4駅、北に20.2キロ進んだところに位置するのが東六線駅(北海道剣淵町)。このあたりは北海道の農村地帯だが、この付近は線路の両脇に防風林が続いているため、まるで雪深い森の奥にいるような気分だ。 東六線駅 そんな同駅の待合室となっている古びた小屋には「東六線乗降場」の文字。実は、ここが駅として当時の国鉄に認められたのは1959年のこと。開業した1956年からの3年間は東六線仮乗降場が正式な名称で、あくまで仮設の乗り場に過ぎなかった。  北海道にはこうした駅が多く、今回廃止となる12駅中8駅が元仮乗降場だった。もともと利用客が多くなかったからそういう扱いだったのだが、そう考えると廃止となるのは避けられなかったのかもしれない。 東六線駅 それでも待合室自体は古いものの室内はあまり汚れておらず、埃っぽくもなかった。木製のベンチの上には手作りと思われる座布団も敷かれていた。ここも利用客は1日3人以下だが、その割には思った以上に手入れが行き届いていた。

④北剣淵駅

北剣淵駅

北剣淵駅

北剣淵駅 東六線駅同様、防風林に囲まれた北剣淵駅(北海道剣淵町)。周辺を少し歩くと数軒の農家は見かけたがホームからは視界が遮られているため、ここも人里離れた秘境駅のような雰囲気だ。 北剣淵駅 北剣淵駅も駅舎はなく、ホームの手前に除雪用具置き場兼用の待合室があるだけ。ほかの駅と違って入口や外壁に看板など駅名がわかるものは一切かかっておらず、しかも建物は開業した1959年から同じままなのか相当年期が入っているのがわかる。昔の北海道ではよく見かけた風合いの作りで、レトロと言えば聞こえはいいが、鉄道ファンでなければ待合室であることにすら気づかなさそうだ。 北剣淵駅 室内は壁の一部が剥がれており、すきま風が吹き込んで冬場は非常に寒い。だが、それが逆に人を惹きつけるのか駅ノートには、全国各地から訪れた鉄道ファンからのメッセージで埋め尽くされていた。
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宗谷本線で3指に入る秘境駅の木造小屋は…
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フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。

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