更新日:2022年10月07日 14:44
恋愛・結婚

セックスレスでも「妻が好き」が7割。SEXを再開するメリットは

―[愛する妻を抱く]―
妻のことは好き。だけど、今さら抱けないし、抱かせてくれない。それがニッポンの夫婦のリアルだ。だが、家にいる時間が増えた結果、お互いに向き合い、セックスレスを解消した夫婦もいる。してみたら、関係も良好になるなどいいことずくめ。あえて今、改めて「愛する妻を抱く」を考えたい。(初公開日2021年3月16日) 夫婦

SEXの有無と夫婦仲には相関あり。妻を抱くと夫婦関係も良好に!

 もはや日本人の国民気質ともいうべき「セックスレス」。週刊SPA!が「妻と1年以上SEXしていない」30~50代の既婚男性300人にアンケートを行ったところ、夜の営みはないにもかかわらず、約7割の夫は妻のことを「好き」と回答した。 === Q1 セックスレスでも妻のことは好きですか? とてもそう思う 32.0% まあそう思う 35.7% どちらとも言えない 23.0% あまり好きではない 4.3% 好きではない 5.0% 「レスでも妻のことは好きか?」の問いに、「とてもそう思う」「まあそう思う」と答えた男性は合計67.7%に達した。 ※調査対象/全国の「妻と1年以上SEXしていない」30~50代の既婚男性300人を対象に、2月25日~3月1日に調査(Q1、2ともに) ===  ラブライフアドバイザーのOliviA氏はこれを「納得の結果」と語る。 「ここ最近、レスの相談に来る人が20~30代と低年齢化している印象を受けます。レスであることを問題視しない人も増えています。愛情の有無にかかわらず、日本の夫婦においてはセックスレスのほうがもはやマジョリティとすら言える状況なんです」 続きを読むには会員登録(無料)orログインをしてください。 ※ログイン後も下記のボタンは表示されます

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レスの原因は日本特有の結婚観が関係

 さらに、「レスになった原因」は、「異性として見られなくなった」が30.0%、「出産・育児」が23.3%。 === Q2 セックスレスになった原因は?(複数回答可) 異性として見られなくなった 30.0% 出産・育児 23.3% 性欲や性機能の衰え 20.3% 仕事が忙しい 18.0% 性的な接触が恥ずかしい 16.0% 容姿・体形の変化 15.0% 夫婦仲の悪化 14.0% SEXのマンネリ化 10.0% レスの原因を問うと「異性として見られなくなった」(30.0%)が多数派。心と下半身の悲しいズレが浮き彫りに。「出産・育児(23.3%)で妻の嫌悪感が募るのは、父親に長時間労働を強いる社会構造の問題も。 ===  セックスレス解消アドバイザーの三上かすみ氏によれば、こうした夫婦間の変化は、日本特有の結婚観によるところが大きいという。 「欧米では、個人と個人の契約として『この人と一緒にいたい』からするのが結婚。だからこそコンスタントなスキンシップは必然です。それに対して、日本はまだまだ家の結びつきや世間体で結婚する人が多く、結婚すると“男と女”から途端に“家族”の関係になってしまう。  また、『イクメン』という言葉は広がりましたが、企業はいまだに男性の長時間労働を前提としています。夫が家事・育児に参加する時間も気力も与えないような社会構造によって、妻は疲弊してSEXどころではなく、理解・協力してくれない夫にも不満を募らせていく。それが、夫婦の心の距離を遠ざける原因になっていると思います」

セックスレスとはすなわちコミュニケーションレス

 しかし、日本ではセックスレスが普通だからといって、あなどってはいけない。SEXと夫婦仲には「相関関係がある」と識者たちは口を揃える。 夫婦 三上氏のもとを訪れる相談者の中には、夫婦で久々にSEXを再開したことによるメリットを語る人が多いという。 「『体温や息遣いをダイレクトに感じられることで、相手がより身近な存在になった』『パートナーへの愛情や信頼を再確認できた』といったお話はよく聞きます。双方が納得の上でセックスレスならいいのですが、そうでない場合、レスの夫婦ほどお互い言いたいことを我慢して心の壁ができていることが多い。SEXや軽いイチャイチャなどの性的コミュニケーションを継続している夫婦のほうが、総じて会話も多くて仲がいい傾向にあります」

仕事では気をつかえるのに、性の問題になると……

 東京・神保町の老舗アダルト書店「芳賀書店」の3代目で、SEXアドバイザー&コンシェルジュとしても活動する芳賀英紀氏は、「SEXは男と女にできる最大限の対話だ」として、セックスレスを問題視する。 「セックスレスの夫婦は、すなわちコミュニケーションレス。仕事では取引先を気遣い、イレギュラーな事案にも臨機応変に対応できるのに、SEXについては妻の声に耳を傾け、関係をメンテナンスできない夫は多い。性の問題を話し合えない夫婦は、ほかの問題についても本音で向き合えていないと思います」

レスに悩む妻、5つのタイプ

 また、女性心理の視点からも、セックスレスは解決すべき問題だ。前出のOliviA氏は、レスに悩む妻を5つのタイプに分類している。 === セックスレスで悩む妻の5つのタイプ 1 妊娠希望型 妊娠するためにSEXをしていきたい 2 セクシュアル・アイデンティティ型 求められることが女性の価値と思い込む 3 規範型 「夫婦ならSEXして当たり前」と考える 4 快楽追求型 未体験のオーガズムを味わってみたい 5 浮気防止型 相手の浮気を抑止するためにSEXしたい OliviA氏が提唱する、セックスレスで悩む妻の5タイプ。「快楽追求型」の場合、解決策を夫ではなく、外の浮気相手に求めてしまうケースもあるから注意が必要だ。 === 「なかでも多いのが、『セクシュアル・アイデンティティ型』で、女として性的に求められていることが自信や承認につながる人です。このタイプは、レスになると自信を失い情緒が不安定になったり、夫の浮気に対して疑心暗鬼になったりしがち。  また、『快楽追求型』の人はまだ見ぬ快感を求めて浮気に走るリスクも高く、お互いの浮気抑止のためにもSEXを続けたほうがいい場合も。自分のパートナーがどのタイプかを知ると、夫婦間の問題を回避し、SEXにも誘いやすくなるはずです」  “妻を抱き続けること”には、性欲を満たす目的だけでなく、夫婦間の関係構築に思った以上の効果・効能があるようだ。 【OliviA氏】 ラブライフアドバイザー。大学時代から性の研究を始め、性生活の総合アドバイザーとして活動。日本と台湾で書籍を出版し、メディア出演も多数行っている 【三上かすみ氏】 セックスレス解消アドバイザー。セックスレスに悩んだ経験を生かしカウンセリングを行う。著書に船渡亮との共著『セックスレスにならない間取り』(かえるけんちく)がある 【芳賀英紀氏】 SEXアドバイザー。神保町の老舗書店である芳賀書店の3代目。エロスの求道者として、SEXにまつわる悩みを抱える夫婦やカップルへのアドバイスも行っている <取材・文/週刊SPA!編集部>
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