更新日:2022年01月31日 20:40
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コロナ失策は「第2の敗戦」だ。小林よしのり×石破 茂が緊急対談

感染者数=発症者数と信じている人が多い

石破:日々、テレビが速報している新規感染者数にしても、正しくはPCR検査の新規陽性者数であり、感染者数=発症者数でもない。ところが、テレビではこれをきちんと説明しない。 小林:わし昨年からずっと批判し続けているが、いまだに毎日報じている。本当に悪質だよ。  ただ、テレビの影響力は絶大で、「感染者数=発症者数」と信じている人は多い。新型コロナのワクチンにしても、重症化を抑えるものなのに、打てば感染しないと信じている人も驚くほど多いんですよ。 石破:コロナを巡って、安心材料となるような情報は、あまり報じられないのが現状です。  志村けんさんが亡くなったとき、遺族はご遺体との面会も叶わず、お骨になってようやく会えたとして、当時、この映像が繰り返し流され、「コロナは怖い」という世論が一気に醸成されました。そもそも、なぜ遺族が死に目にも会えないのかと思って厚労省に問い合わせると、液体を通さない「非透過性納体袋」に遺体を収容すれば、遺体に会うこともできる、手袋をすれば触ることもできるし、葬儀もできる……昨年2月にこう通達を出しているという。だが、メディアはまったく報じなかった。  同じ頃、コロナで亡くなった岡江久美子さんについても、乳がんを患い放射線治療を受け、免疫が低下していたということはあまり報じませんでした。安心するような情報では視聴率が取れないからなのか、と邪推したくもなります。 小林:昨年の感染拡大当初、テレビは医療崩壊で地獄絵図になったニューヨークやミラノの映像を繰り返し流し、コロナの恐怖を日本人に刷り込むことに成功したが、これと同じ手法だな。

ヘルスリテラシーが低い日本人

石破:日本人の医療に対する理解が広がっていないのではないか、という面もあります。「保健体育」というけれど、「保健」のところでいろいろな病気や治療法、原因などを詳しく教えてもらうということはあまりないんですよね。  日本の医学では、1分1秒でも患者を延命させることが正義になっており、国民皆保険制度が図らずもこうした傾向を助長している。でも本来、医療は患者さんのQOL(Quality Of Life)のためにあるべきだと思います。  他方、医療を受ける側に目を向けても、日本では、医師の言うことがよくわからないという人が44%もいるのに対して、欧州では1ケタという調査結果もある。各自が求める健康情報を入手して正しく理解し、適切に活用する能力を意味する「ヘルスリテラシー」は、残念ながら世界でも最低水準といわれています。
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