更新日:2021年07月09日 14:50
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パチンコ店の適正軒数は5000軒? 警察の思惑通りにパチンコ店の廃業ラッシュが加速

中小ホールを買い漁る大手チェーン

 中小の淘汰は、大手にとってチャンスにもなる。コロナ禍のなかでも出店を続けているのは大手ばかりで、前述のように繁華街の駅前にある中小がいつの間にか大手の看板を出して新規オープンしている例は少なくない。そしてオープンからしばらくは玉を出し、近隣ホールから客を奪って地域の市場を独占。  稼働が落ちたライバル店が玉を出せる余裕がなくなってから、回収というのがありがちなパターンだろう。ライバル店が廃業した後は一気に出なくなるというのはファンの間でも知れ渡ったといえる話ではあるが、それでも残ったホールしか選択肢がない以上は「どうせ出ないから」といいつつも、足しげく通ってしまうのがファンの習性だ。

都内にはホールがない地域も

 ただし現在は残っているホールでさえ厳しい状況に追い込まれているのが現実で、今年に入ってから都内ではホールが1軒もないというエリアも増えている。また中小でも、老舗といわれるようなところもどんどん撤退しており、個人的に若かりし頃に通った店がなくなるのには寂しささえ感じるというのが率直な気持ちである。  子供の頃に通った遊園地がなくなることを悼む人は多いが、パチンコ・パチスロファンにとって思い出のあるホールの廃業はそれと何ら変わらないのだ。ただなくなるからと聞いて遊びに行くかといえば、一定の料金を払えば確実に楽しませてくれる遊園地とは違い廃業寸前のホールに出玉を期待するだけ無駄であり、また当時を懐かしむような機種もなくなっているだけに、なかなか難しいといわざるを得ないのだが……。 <文/キム・ラモーン>
ライターとして25年のキャリアを持つパチンコ大好きライター。攻略誌だけでなく、業界紙や新聞、一般誌など幅広い分野で活躍する。
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