性器と並び、性感帯の代表格として語られるおっぱい。欲望のままに揉みしだき、むしゃぶりつきたくなるのが男のサガだが……それは科学的に見ると最低の前戯だ。 「前出のペンフィールドの感覚野マップを見ても、女性の胸部は脳の対応部分がそれほど多くありません。そのため、むやみに揉んだり愛撫をしても、女性の脳には快楽信号が響きにくいんです」（富永氏） 　ただでさえ女性のバストは脂肪に覆われているため、誤った愛撫で神経を刺激するのは至難のワザ。的確に快楽信号を脳へ送るには、乳房ではなく乳首に密集した知覚神経とセンサーに的確に刺激を送る技術が求められる。 「乳首には“愛撫のための神経”とも呼ばれるC線維が豊富に存在しています。それと同時に、パチニ小体という知覚神経の末端に存在する感覚センサーも伸びていて、それらが脳に快楽信号を届ける役割を果たしています。これらの神経にピンポイントで刺激を与える必要があります」（富永氏） 　C線維は微細で柔らかなタッチに反応し、パチニ小体には、振動と短時間の刺激が効果的だそう。指の腹で乳輪をフェザータッチしてC線維に優しい刺激を加えつつ、ときには乳首をそっとつまんで振動を加える。舌先で愛撫する際も強く吸ったり押し込むのではなく、乳首を震わせるイメージで優しく吸ったり舌先で転がすのがベター。“小刻みな振動を加える”という発想が、エビデンスに基づいたおっぱいの責め方なのだ。