更新日:2023年05月09日 17:00
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ひとりではイケるのに…女性のためのテクニックや性の悩みを最新科学で解説

女性器 埋没したクリトリスを“圧と振動”で刺激

「女性器周辺には感覚神経が密集しており、性感帯としては人体で最たる部位であることは間違いありません。しかし、いまだ解明されていない部分が多いのも実情。性感帯として広く認知されているGスポットでさえ、正確な部位、メカニズムはいまだ特定できておらず、医学的な見地では『神経が集まっている部分がGスポットと言える』としか言えません。なかには『臓器である腟自体に感覚神経はない』という学説もあり、今日も女性器に関する研究・論争が続いています」  そう語るのはED治療専門医・老木悠人氏。そんななかでも「確実に性感帯たりうる部位」として立証されているのが、クリトリスだ。 「腟口上部に備わる小さな突起をそう呼ぶケースが多いですが、あの突起はクリトリスのほんの一部。体内には腟口の左右に二股に分かれて存在しています。小さな突起部分を刺激するのではなく、体内に埋没する部分への刺激のほうが、サイズが大きいぶん前戯として非常に有効です」
プレ前戯

青色で描かれた部分が体内に埋もれたクリトリス。露出しているのは全体の1割程度にすぎないことがわかる

 その位置は図のとおり。これらの部位への刺激の与え方のポイントも、おっぱいへの愛撫と同様に“圧と振動”がカギを握る。 「クリトリスにもパチニ小体が密集していて、圧力や振動を敏感にキャッチし、快楽信号を脳に伝えます」(老木氏)  性感帯にあてがった指先で優しく圧をかけ、プルプルと上下の微振動を与える。外部であれ腟内であれ、“こする”“くすぐる”といった責め方はナンセンスなのだ。刺激を加える際のポイントは写真を参考にしていただきたい。
プレ前戯

人さし指、中指の腹を使い、ニキビに軟膏を塗る程度の強さでクリトリスに対して圧と振動を加える

プレ前戯

体勢によっては親指の腹を使うのもアリ。こする、くすぐるだけでは性感帯となる内部神経は刺激できない

プレ前戯

手首は使わずにあてがった指先を徐々に押し込み、圧をかけた状態で指先を上下に震わせる。出し入れは不要だ

 埋没したクリトリスを刺激するには、腟の入り口から1~2cm程度指を入れ、お腹側に引くように圧と振動を加えるのがコツだ。

刺激の強度に細心の注意を

 さらに、性交痛の専門家である富永氏は「刺激の強度に細心の注意を払うべき」と続ける。 「クリトリスは、男性器の亀頭の10~20倍も敏感で、非常に多くの神経が密集しています。そのため、少しでも過度になってしまった刺激は快感ではなく、すぐに痛みとして脳に伝達されてしまう。柔らかいゼリーをつぶさずにプルプルと震わせる程度の微弱な振動で十分なんです」  高速の手マンやクンニで悦に浸るのは、医学的に見ても愚の骨頂だったのだ。 【富永ペインクリニック院長 富永喜代医学博士】 「性交痛外来」を開設する富永ペインクリニック院長。YouTubeチャンネル「女医 富永喜代の人には言えない痛み相談室」では、性に関する悩みについて幅広く解説する 【ED治療専門医 老木悠人氏】 EDのオンライン診療に特化したゴールドクリニックの院長。YouTubeチャンネル「ゴールドクリニックの性医学チャンネル」にて、男性の悩みについて解説 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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