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しんじょう君を生んだ男の「特産品をもちすぎない」ゆるキャラ戦略

30~50代女性を狙え!

地方創生マーケティング術

しんじょう君は積極的にSNSやブログを更新し、さまざまなことに挑戦しています。写真は高知県須崎市のとある砂浜にしんじょう君を埋めるという企画にチャレンジ中

 では、一体誰に向けて発信していけばいいのでしょうか。答えは30~50代の女性です。  ライフステージのどこかで「第〇次ゆるキャラブーム」を体験されていて、以来継続的にゆるキャラに興味・関心を持ち続けてくださっている方が多いのです。  企画時は想定すらしていませんでしたが、この世代には“ゆるキャラファン”という神のような属性の方々が多く、推し活の一環で経済的にも広報的にも、強力な味方になってくださいます。

特産品を持ちすぎない

 ゆるキャラは「いかにシンプルか」が重要です。人気キャラのくまモン、ふなっしーって身軽じゃないですか。しんじょう君の持ち物も一つ。ほかのキャラさんに被せたり、わざと落としてボケられたりする、地元のB級グルメ「鍋焼きラーメン」の帽子です。  もちろん須崎市にいろいろと特産品はあるんですが、あえて1つに絞ったことで、ほかの特産品を紹介できる余白が生まれました。特産品を身に着けるほど本体の印象は薄まるものです。
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目は合わないほうがいい
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(もりとき たけし) 地域創生請負人。高知県須崎市の市役所職員として新入職員ながら、ゆるキャラ「しんじょう君」を誕生させ、'16年にゆるキャラグランプリ王者に輝く。その後、須崎市のふるさと納税をSNS&ゆるキャラ戦略で1000倍に増やし、地域活性に貢献。現在は市役所を独立し、SNSマーケティングを使った特産品の情報発信を仕掛ける地域商社「パンクチュアル」代表を務める。著書『日本一バズる公務員

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