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1ツイートで4億円も!特産品をバズらせる140文字の作り方

 年間200万円しかなかった高知県須崎市のふるさと納税の寄附額を数年で21億円まで増やした守時健氏。彼が仕掛けた戦略は主にゆるキャラ&SNSを駆使したもの。その方法について書かれた『日本一バズらせる公務員』も話題を集めているが、SNSの中でもツイッターが重要と話す。その特産品をバズらせるツイッター戦略について話を聞いた。

特産品をバズらせる140文字の作り方

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守時健氏

  私、こう見えて2年前までフツーの公務員をしていました守時健と申します。  人口2万人くらいの高知県須崎市に「田舎暮らし楽しそう」くらいの軽い気持ちで就職し、「マジで何もない町だな」とすぐ気づき、「何かしないとヤバいぞ」と危機を募らせ、当時ブームだったゆるキャラ「しんじょう君」を誕生させてみたところ『ゆるキャラグランプリ2016』を獲得。  さらに、須崎市のふるさと納税寄附額も200万円しかなかったのを数年で1000倍の約21億円にまでできました。そんな実績と茶髪でロン毛という公務員らしからぬ風貌から“超公務員”と呼ばれていたわけです。 「地元の魅力を情報発信したい」と願う地方自治体の方がたくさんいるなか、なぜ私は結果を出せたのか。その一因として、私はツイッターでの140文字を作るのが得意だったんですよね。  しんじょう君はフォロワーが12万人超、なぜかただの一般人の私ですらフォロワーが1万人いまして、それを存分に使わせてもらっています。今回は、そんな「バズる140文字」の私なりの法則を紹介したいと思います。

“共感”を呼ぶ投稿で4億円を売り上げた

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カンパチは3日で1億円を売り上げ、地元漁師さんたちの助けになった

 2年前、公務員を退職して地域商社を起業したと同時に、コロナ禍に突入しました。途方に暮れていたところ、須崎市の地元漁師さんたちから相談を受けたんです。 「養殖していた魚がコロナで販路を失い、カンパチを20万匹、ブリを28万匹廃棄することになる」  そこで、既存のECサイトを特産品ECサイト『高知かわうそ市場』に作り替え、ツイッターで情報発信して販路を何とか確保しようとなったんです。ここで「超特価! 脂ののった高級魚を販売」とつぶやいてもバズる可能性は低い。もうひと工夫! 最終的につぶやいたのは、以下のとおり。 「コロナの影響で高知県の養殖のブリが28万匹余っています。一年半愛情込めて育てた一級品ブリを、廃棄せず少しでも皆様の食卓に届けたいです。(省略)応援よろしくお願いします。#フードロス削減」  ブリのツイートは7.9万リツート、14.6万「いいね」がつき、その日の国内リツイートランキングで1位に。インプレッションは1400万でダルビッシュさんほか各界の著名な方も拡散してくださり、おかげさまで3日で約4億円も売ることができました。
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なぜバズったのか?
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(もりとき たけし) 地域創生請負人。高知県須崎市の市役所職員として新入職員ながら、ゆるキャラ「しんじょう君」を誕生させ、'16年にゆるキャラグランプリ王者に輝く。その後、須崎市のふるさと納税をSNS&ゆるキャラ戦略で1000倍に増やし、地域活性に貢献。現在は市役所を独立し、SNSマーケティングを使った特産品の情報発信を仕掛ける地域商社「パンクチュアル」代表を務める。著書『日本一バズる公務員

日本一バズる公務員

200万円しかなかった ふるさと納税寄附額を約1000倍に!


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