更新日:2023年05月11日 17:35
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炎上したスープストックが「間違っていなかった理由」。企業が“平謝り”する時代は終焉か

今後は「毅然とした対応」が主流に?

スープストック

yu_photo – stock.adobe.com

いうまでもなく世の中には多種多様な意見や価値観が存在しますし、100%の人を満足させる方策は存在しないでしょう。 特にネットやSNS上では、悪意のあるなしに関わらず、いわゆる“ノイジーマイノリティー”が悪目立ちしてしまいます。彼らは被害者意識や偏った正義感が強く、自らにとって何らかの不利益となったり、異なる意見や価値観を持つ者に対し攻撃的な言動をとる傾向があります。 もちろん、まっとうな批判意見には、たとえ少数であっても耳を傾け真摯な対応が必要ですが、あからさまな悪意や“難クセ”には、必要以上にお客様に迎合せず、毅然とした対応をとることで、マジョリティからの確固な支持を得ていくリスクマネジメントが今後主流になる可能性があるといえるでしょう。

不謹慎投稿が炎上した場合のなれの果ては…

一方で、件の自動車ディーラーの炎上は、従業員の不謹慎な投稿によるあからさまな“やらかし”が発端となりました。世間を騒がせた例の“寿司ペロ男”の投稿と根本は同じであり、仲間内の悪ふざけを気軽にSNSに投稿し、身バレしてしまうという炎上パターンの典型といえます。 こうした不謹慎な行為や迷惑行為を撮影した動画や画像は、ネット上に存在する「特定班」と呼ばれる人々によって本名や住所、学校や勤務先といった個人情報が暴かれ、多くの登録者やフォロワーを抱える影響力の大きい「告発系」アカウントやブログにより拡散されてしまいます。 そしてネット上で格好のターゲットとなり攻撃された挙句、デジタルタトゥーとして永遠に消えない過去を一生背負うこととなるのです。
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個人の炎上でも学校や勤務先に火の粉が
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在京テレビ局関連会社、一般企業広報、人材教育コンサル会社を経てネットコンテンツ管理業務に従事。これまで数多くの問題投稿に向き合ってきた経験とメディアやコンサル業界で培った見識を活かし、ネットリテラシー向上を目的とした講演や評論活動を行う。一般社会人や中高生、教育関係者、芸能関係者等に特化した独自の研修プログラムを提供している。温泉ソムリエ、温泉入浴指導員、アンガーマネジメントファシリテーター、国内A級ライセンス資格を所有。
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