仕事

効率よく求人を引き出せる、転職エージェントとの”賢い”付き合い方

転職業界には会社を超えた協力のネットワークがある

転職

写真はイメージです

 では、自社以外の別サービスを案内してきた場合はどうだろうか?  実は転職エージェントの会社間で業務提携を結んでいる場合、会社を超えて案内を行う場合がある。  自社サービスよりさらに専門特化した転職エージェントなど、求職者に合っていて、仕事が見つかる可能性が高まるサービスを案内している。  私たちシニアジョブも数多くの転職エージェントなどと業務提携契約を締結している。  私たちは中高年の就職を専門に支援しているため、提携先の転職エージェントには、仕事が見つかりにくい中高年人材に向けて私たちを案内してもらい、私たちが支援を引き継ぐようなイメージだ。  たらい回しのように思う人もいるかもしれないが、実際に提携先から私たちが支援を引き継いだ中高年の求職者の方の中には、支援を引き継いだ翌日には続々と求人企業からの面接希望が入り、支援引き継ぎから10日足らずで内定に至った求職者もいる。 「餅は餅屋」と言うが、得意領域を持つ転職エージェントに任せてもらうことで、理想の仕事や早期の内定に近づくメリットがあるのだ。

使う転職サービスが多いほどよい、というわけではない

 まとめると、転職エージェントが違うサービスを案内してきた場合、たらい回しのようでいい気分はしないかもしれないが、より仕事が見つかりやすい、あなたに適したサービスを案内しているため、案内を受けるメリットは大きいと言える。  もちろん、デメリットもある。例えば、社外の提携先エージェントを案内された場合などは案内先のサービスでも再度面談を受けたり、登録し直したり、書類を再提出したりといった手間が増える。  利用サービスが増えることで、ログインIDやパスワードなども含め、自身がどのサービスに登録し、どのサービスでの選考が進んでいるのか、わかりにくくなることもあるだろう。  実際に私たちにも、他の転職エージェントと間違えて連絡してくる求職者がおり、選考辞退などはまだいいが、面接の日程変更や遅刻の連絡を間違ってしてしまって、取り返しのつかないことになった人もいた。  違うサービスを案内された場合は、今使っている転職支援サービスと何が違うのかをしっかり確認するのはもちろん、実際に併用した場合には、どのサービスとどんな話をしているのか、常に情報を整理することを心がけたい。適したサービスを上手に活用することで、転職・再就職の結果は大きく変わるだろう。
50代以上のシニアに特化した転職支援を提供する「シニアジョブ」代表取締役。大学在学中に仲間を募り、シニアジョブの前身となる会社を設立。2014年8月、シニアジョブ設立。当初はIT会社を設立したが、シニア転職の難しさを目の当たりにし、シニアの支援をライフワークとすることを誓う。シニアの転職・キャリアプラン、シニア採用等のテーマで連載・寄稿中
1
2
おすすめ記事
ハッシュタグ