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「繁忙期の夏は壮絶」特殊清掃業者が語る、“孤独死&ゴミ屋敷”現場の凄まじさ

片付け始めるまでに1年かかったことも…

ブルークリーン

ゴミ屋敷、ブルークリーンの清掃後

 ブルークリーンに舞い込んでくる「特殊清掃」の依頼は、高齢な家主がいなくなった家の清掃ばかりではない。ご存命の高齢者が住まわれている“ゴミ屋敷”の清掃に関する依頼も受けるというが、こちらは家主がご存命であるがゆえの難儀な問題に直面することがあるという。 「『ご高齢者がお住まいの家を片付けてほしい』というご依頼は、例えばケアマネージャーさんのように、それぞれの地域で介護サービスやご高齢者の福祉に関連するお仕事をされている方から受けるのが最も多い流れです。でも時には、第三者が見ると明らかに“ゴミ屋敷”に住んでいるはずなのに、ご本人がまったくそれに気づいていなくて、私たちが家を片付けることに家主のご理解をいただけない場合もあるんです。長い時には、納得していただいて片付けを始めるまでに、1年くらいの時間を要したこともありました」  意固地で“こだわり”の強い家主を周囲の人が説得し、腰の高さくらいまで積み上がったゴミの数々を取り除ける状況になったとしても、残念ながら、まだまだ胸を撫で下ろすことはできない。

“ゴミ屋敷”の特殊清掃で見られるトラブル

「清掃に取り掛かった後に、家主から『自分が現場にきちんと立ち会ってひとつ一つ捨てるものを確認したい』とか『生ごみが散乱する家の中にあるものを、種類別に分けてほしい』といったご依頼を受けることがあるんです。本音としては、目の前に積み上がった数々の物を片付けるだけで精一杯な状況に置かれていたりもするのですが、お部屋の中にあるものはすべてお客様の持ち物ですから、しっかりお客様のプライバシーや尊厳を守り、プロとして誇れる仕事を心がけているんです。お客様の気持ちに寄り添いながら作業を進めていくバランス感覚が、僕らにとってとても大切なことではないかと思います」  ブルークリーンへの清掃の依頼は、家族やご依頼主との話し合いの済んだ後に行われることが多いというが、例えきめ細やかな配慮を欠かさなかったとしても、家主の事情により清掃作業が止まってしまうこともあるそうだ。 「ある時、認知症の進みつつある方からご依頼を受けたのですが、事前に了承を得て清掃を始めたはずなのに、ある日突然に心変わりしたからなのか『あなたたちは誰?片付けなんてお願いしていないんだけど……』とおっしゃられたことがあって。その時は、本来ならば数日で終わるような作業を1か月くらいかけたこともありました。もちろん後見人様やご親族様とも連携を取って契約や作業を進めていました。家主の気持ちに寄り添い、粘り強く交渉してくださったご親族や介護のスタッフの皆さんには、ただ感謝の気持ちしかありません」
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ゴミ屋敷にも、意外なお宝が眠っている
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エンタメ関係のイベントプロデューサーを経て、ライターとしての活動を開始。 編集業務のほか各企業のメディア運営などに携わる
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