更新日:2024年12月11日 16:12
エンタメ

吉田凜音、24歳。中国から日本に戻ってきたら「自分の居場所がない」10年間の道のりと葛藤

コロナ禍は今までの自分を見つめ直すいい機会に

それでも2020年のコロナ禍では、決まっていたライブツアーが中止になってしまうなど、大変な時期だったと話す。 「今まではほとんど休まずに、ひたすら前へ突き進んできた人生でしたが、コロナで何もできずに1〜2ヶ月も自宅で過ごすのは初めてのことで。アーティスト活動が何もできず、焦りや不安も抱えていました。 こうした状況のなかで『今の自分に何ができるだろう』という風に自分と向き合う期間にしようと考えたんですね。そんなときに、マネージャーから中国のラッパーコンペティション番組のお話をいただいて。はじめは中国語も話せないし、受かるとは思ってなかったのですが、偶然にもオーディションに合格して、中国へ行くことになったんです」

中国での1年間は、精神的に大きく成長させてくれた

ライブの様子

「RINNEEE BIRTHDAY BASH 2023 SUPERGIRL 2 MAN LIVE」の様子(提供写真)

中国語は、ありがとうを意味する「謝謝(シェイシェイ)」しか知らなかったという吉田さん。半年間にわたって行われるオーディション番組「黒怕女孩(GIRLS LIKE US)」に参加するため、2021年から日本を離れて中国で1年間過ごすことになる。 結果として、最終3組まで残る健闘を見せた。だが、「時間が経つにつれて、相当しんどくなってしまった」と吐露する。 「行ったことのない国に滞在して、新しい人たちと出会い、刺激的な毎日だったんですけど、やはり“言葉の壁”だけはどうしても乗り越えられませんでした。もちろん半年間は中国語を勉強して、ある程度は喋れるようになったんですけど、3、4人から成るグループのメンバーと楽曲を作るにあたって、うまくコミュニケーションが取れないのが、もどかしく感じていました」 通訳も帯同はしていたが、音楽の専門用語まではわからないため、楽曲の細かい部分までは吉田さんの意見が伝わらなかったそうだ。 “なんとかなるさ精神”で臨んだものの、言葉が通じない現実に直面したことで、「だいぶメンタルが鍛えられた」と語る。
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日本に戻ってきたら「自分の居場所がない」
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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