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「食べ物によっては苦痛に」歯科医師が教える今から“よく噛む”意識の重要性

お口周りの筋肉を刺激する

定食を食べる日本人男性噛むことで、お口周りの筋肉を動かし、刺激することができます。食べ物の塊(食塊)を喉の奥に送る時に、お口周りの筋肉は舌の筋肉と協調して働きます。 物を飲み込む働きを衰えさせないためには、舌の筋肉およびお口周りの筋肉に対してアプローチする必要があることが分かっています。 また、お口周りの筋力が低下すると、頬のたるみやほうれい線などに繋がるため、よく噛むことは美容の観点でも重要です。

噛む力が衰えると栄養にも偏りが出る

噛む力が弱くなってくると、硬い物や噛みづらい物を避けて食べるようになります。その結果、栄養にも偏りが出てきてしまいます。 実際、研究でも噛む力が衰えてきた人は緑黄色野菜や魚介類を食べることが減っていき、ビタミン、食物繊維などの摂取量が少なくなることが分かっています。 栄養の偏りは、低栄養を招き、筋力低下や身体の正常な機能を保てない状態(サルコペニア)となるリスクが高まります。
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脳の活性化や肥満対策にも重要
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一般診療と訪問診療を行いながら、予防歯科の啓発・普及に取り組んでいる歯科医師です。「一生涯、生まれ持った自分の歯で健康にかつ笑顔で暮らせる社会の実現」を目標にメディアで発信をしています。X(旧Twitter):@nojirimari

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