がんばれ「青森味噌カレー牛乳ラーメン」
今年の11月、姫路で行われるという「B級ご当地グルメの祭典! B-1グランプリ」。今年で6回目を迎え、「B級ご当地グルメ」は市民権を得たジャンルとなりつつある。
「黒石つゆやきそば」「十和田バラ焼き」「八戸せんべい汁」を今まで食べたことがなかった。「ご当地グルメ」と言われても、なじみがないものだから「きょとん」状態である。
実家の家族に聞いてみても、食べたことがないということで感想の聞きようがない。「ご当地グルメ」という括りでは見られていないが、映画『津軽百年食堂』で話題になった「津軽そば」のほうがよっぽど日常的に食べているし、愛着もある。料理ではないが「スタミナ源たれ」(焼き肉のたれ)のほうが、よっぽど「ソウルフード」的なものととらえられているような。
出身県のご当地グルメを何も味わったことがないのもどうかと思い、東京都内の青森料理のお店に行って「黒石つゆやきそば」を頼んでみた。
その歴史は意外に古い。昭和30年代後半、市内に製麺所が多かったことで食堂や駄菓子屋などの人気メニューとなった「ソース焼きそば」に蕎麦用のつゆをかけたものが原型と言われている。
食してみたが、感想は「微妙」のひと言に尽きる……。
その味が好きかどうかは個人それぞれの感覚なので、あくまで感想のひとつとしてとらえて頂きたいが、「焼きそばは焼きそばだけで食べたほうがいい」と感じた。
地元の友人に聞いても、「つゆやきそば」は認知はされているけど日常的にはそんなに食べられていないようだ。持ち前のインパクトで一人歩きしている印象はあるが、これで「黒石」という地名を全国に広めたという点では成功していると言ってもいいだろう。
だが、地元の人たち、特に若い世代に浸透している「ご当地グルメ」も存在している。
ある公立小学校の教員から聞いたが、「八戸せんべい汁」は青森市の学校給食にも登場しており、食べやすくて子どもたちに人気なのだとか。
また、「青森生姜味噌おでん」は学校給食の定番メニューで、青森のコンビニおでんには、地元でおなじみ「かねさ味噌」で作っている生姜味噌をつけてくれるという。
また、「青森味噌カレー牛乳ラーメン普及会」なる団体があるにも関わらず、ブレイクまであと一歩の「青森味噌カレー牛乳ラーメン」。
昨年冬に、東洋水産から限定販売されたカップ麺で味わってみたら、なかなか美味しかった。「味噌」と「カレー」と「牛乳」の素敵なマリアージュというか、意外と合うのである。
「味噌」も「カレー」も「牛乳」も特に青森っぽさは無いが、この組み合わせを考えた考案者「味の札幌」店主に心からの賛辞を送りたい。っていうか、最初に試そうと思ったその心意気がスゴイ。札幌ラーメンがベースなので「ご当地感」はないものの、B級感は漂うし、これは県外の人たちにオススメしたい一品だ。カップ麺の再発売にも期待したい。
取材・文/ならこ
写真/くーさん nyaa_birdies_perch’s from flickr
記者は青森県出身だが、B-1グランプリ受賞歴のある
『あおもり味噌カレー牛乳らぁめん2人前』 全国でも類をみないし新感覚のラーメン |
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