雑学

「第三の牛乳」は利益が大きいドル箱商品

景気回復がいまだに実現しない昨今、世の中の企業はさまざまな工夫をこらして“儲けが出るビジネスモデル”を考え出している。その仕組みに思わず納得してしまうものもあれば、一方で、「知らないほうがよかった……」と後悔してしまうものだってある。各業界をよく知る人物たちへの徹底取材をもとに、そんな知られざる“儲けのカラクリ”に迫った!

【牛乳】牛乳の管理コストを大幅にカットできる加工乳はドル箱商品

牛乳, 原価, 業界裏事情 牛乳業界ではここ数年、従来の牛乳より格安な「第三の牛乳」が売れている。その儲けのカラクリについて、調達・物流コンサルタントの坂口孝則氏が説明する。

「『第三の牛乳』は正確には加工乳と呼ばれ、生乳にバターやクリーム、脱脂粉乳などを溶かした“還元牛乳”が成分の約8割を占めています。この還元牛乳は生乳に比べて原価が安いので、低価格が実現できているのです」

 生乳の価格は加工用と飲用で異なり、前者は3割近く割安だ。また、この部分を輸入品に頼れば、さらに4割近くコストを抑えることもできる。

 しかし、これだけでは企業にとって大きな儲けにはならないと坂口氏は言う。

「生乳はその名のとおり、“生もの”なので、品質管理が難しい。生乳100%の牛乳が割高になるのは、このコストが上乗せされるからです。一方、バターやクリームが混ざった加工乳は、その大部分を削減できます。企業にとって、この効果は大きい。もし、牛乳消費の大半が加工乳に移行すれば、それだけ生乳の管理費がカットできるので、単純に加工乳製品が売れる以上の利益が出るのです」

坂口孝則氏

坂口孝則氏

【チェックポイント】
「混ぜ物」なしの生乳を飲みたければパッケージの説明をよく読むこと

【坂口孝則氏】
未来調達研究所取締役。調達・物流コンサルタント。著書に『営業と詐欺のあいだ』、『調達・購買の教科書』など多数

― 消費者が知らない[原価のカラクリ]【2】 ―

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