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副業の稼ぎが月100万円。サラリーマンを続けるべき?

【佐藤優のインテリジェンス人生相談】
“外務省のラスプーチン“と呼ばれた諜報のプロが、その経験をもとに、読者の悩みに答える!

◆かこ宮(ペンネーム)人材関係 男性 29歳

アフィリエイト, サラリーマン, 副業, 転職 人材関係の会社で働いていますが、今年に入って、副業でやっているブログが成功し、アフィリエイト広告収入として毎月、100万円以上のお金が転がり込むようになりました。以前から仕事のやりがいはまったく感じておらず、生活のために働いていました。お金が入るようになって、仕事への集中力がなくなり、働くことが苦痛になってしまいました。アフィリエイトは浮き沈みがありますので、今の仕事を続けたほうが生活が安定すると頭ではわかっているのですが、体がいうことを利かず、会社がツライです。思い切って副業を本業にすべきでしょうか? それともサラリーマンを続けるべきでしょうか?

◆佐藤優の回答

 アフィリエイト(成功報酬型)広告で月100万円の収入を得たことで、この分野でのあなたの適性が証明されました。躊躇せずに独立したらいいと思います。それだけの副収入があれば、勤務先の仕事に身が入らなくなるのは当然です。身が入らないのだから、業績も上がりません。会社のあなたに対する評価も低くなります。このスパイラルを断ち切るためには、副業を止めるか、会社を辞めるかのいずれかです。あなたの場合、会社を辞め、副業を本業に転換することをお勧めします。一生、アフィリエイト広告の世界で生きていくのではなく、時代の要請にあった職業を次々と選んでいけば、あなたの場合は生き残っていけます。自分に自信を持つことです。

 職業と性格の適合性については、官僚型、サラリーマン型、自由業型、農業型、漁業型など、さまざまなパターンがあります。私の場合、性格がそもそも官僚型でないので、政治家と付き合うことが苦にならなかったですし、この性格が禍して、鈴木宗男事件に巻き込まれて、外務省を追われることになりました。もっとも、作家のような自由業型の仕事は性格にあっているので、官僚でなくなってからも、糊口をしのぐことはできました。私が典型的な官僚型人間だったら、作家への転身は難しかったと思います。恐らく、ロシア語力を生かして、通訳か翻訳業をしていたと思います。特に漁船の通訳は、密漁の疑いをかけられて、拿捕、抑留される危険がありますが、報酬がいいです。1年のうち、3か月、漁船でロシア語通訳として働き、それ以外は、学習塾を経営して、中学生に英語と数学を教えていたと思います。あなたの場合もサラリーマン型でないから血が騒いで、アフィリエイト広告の副業に挑み、成功したのだと思います。この流れを大切にしましょう。

 サラリーマン以外の人生の可能性について説いた先駆者が評論家の竹村健一氏です。竹村氏は、<日本の組織がいかに無駄なところを多くもっているかということを知っておくことも必要である。十分組織というものを知ったら、もう無理に自分を殺して組織の中にいつづけ、自分が変えられてしまうことはない。そのときはあなたはそこから勇気をもって飛び出していくべきだろう。>(『自分の会社を持ちなさい――使われる立場から抜け出す新発想法』96頁)と述べていますが、その通りと思います。半年から1年後の独立を考えて、今の会社から組織での仕事の仕方を徹底的に学ぶことをお勧めします。そのときに重要なのは、気づいたことをノートにメモする習慣をつけることです。それから、副業で月100万円を稼いでいるならば、確定申告をしていますか? この金額で確定申告をしていないと、税務署は必ず調査にきます。重加算税を取られると利益は残りません。税務申告だけはきちんとする習慣をつけましょう。

【今回の教訓】
100万円の副収入は適性があることの証明

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【佐藤優】
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『読書の技法』『日本国家の神髄』など著書多数 (※写真はイメージです)

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