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盗品フルーツ 放射能風評被害による産地偽装が増加

フルーツ野菜や果物は収穫から販売、消費までの期間が短い。そのため、ほかの食品に比べて闇で取引された品物が紛れ込みやすく、消費者を騙しやすい」 そう語るのは、元テキヤ系ヤクザで現在は青果卸売業者のY。彼自身、かつてのアングラ人脈を利用し、市場に出回らない野菜や果物を裏で仕入れ、露店販売の業者に卸しているという。 「“市場に出回らない”というのは、主に盗品。さくらんぼや桃といった高級フルーツが盗まれるってニュースをよく聞くでしょ? でも、それら盗まれたモノが見つかることはない。実は、盗品フルーツはすぐに闇に流され、そこで仕入れた露天販売や訪問販売の業者がすぐ売りさばいてしまう。だから、証拠であるフルーツが見つかることもないし、もし犯人が逮捕されても、盗品はすでに消費者の胃袋の中ってわけ」(Y) こうした盗品を扱う闇流通は、主に大阪を中心とした西日本に存在。また、盗品のほかに、産地が偽装された野菜やフルーツも流れてくる。 「これまでは倉庫流れの品を産地ブランドに偽装する野菜やフルーツが多かったけど、最近は風評被害に苦しむ東日本産のモノを産地偽装するケースが多くなってきた」(Y) 原発事故前から存在していた盗品のフルーツを扱う流通ルートに、産地偽装品も流入。こうした食品が、われわれ消費者の知らぬ間に身近に存在しているのは間違いなさそうだ。 取材・文/テキサス    写真/NanakoT from Flickr
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