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あのマセラティが“宇宙一故障するクルマの座”を返上って本当?

かつてクルマの故障の分野では、フェラーリやアルファロメオ、シトロエンなどが“故障の猛者”として恐れられてきたが、それらはだいたい’90年代に更生し猛者の名を返上。以後マセラティが宇宙一故障するクルマの座を守ってきた。しかし’97年にフェラーリの傘下に入ったマセ様は再生。今、猛烈に売れております。もう故障の帝王とは呼ばせない!?

マセラティMJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=撮影 Photographs by Ikenohira Masanobu

◆壊れないマセラティを壊れるマセラティの専門家に乗ってもらいました

 輸入車の販売が躍進中とよく言われるが、今年、ブランド別で一番伸びてるのはどこか。

 庶民の皆様が想像するのは、「やっぱベンツ?」とか「ポルシェだべ!」といったあたりでしょうか。

 実はイタリアの没落貴族マセラティなんよ! 対前年比324%。なんと3倍以上!! ポルシェなんか1%しか増えてないから伸び率なら300倍! スゲエ!!

 マセラティに一体何が起きたのか。答えは大変単純で、お買い求めやすい普及モデル「ギブリ」を投入したところ、それがバカ売れしているのだ。まあ普及モデルっつっても、最低834万円もするけどね。

 にしても、マセラティがこんなに売れるなんて、想像を絶する話だ。なんせマセラティと言えば、前世紀までは「宇宙一故障する」と言われ、マニア中のマニア、それもドMでなければ買えないクルマだったから。それが今では、「メルセデスからの買い替えのお客様が一番多いです」(広報部)ってんだから、本当に隔世の感!

 売れるようになっただけあって、乗るとぜんぜんしっかりしてて、とにかくフツーになりました。フツーに乗れるけど、スタイルや内装にはイタリアらしいエロさがあって、ベンツあたりがイモに見える。この薄味イタリアンが躍進の秘密だネ!

マセラティ でもこの薄味っぷり、ディープなマセラティ党にはどう映るのか。日本のマセラティ界に燦然と輝く、中古マセラティ変態専門店「マイクロデポ」の岡本和久社長に、試乗してもらうことにしました。

 ちなみに不肖ワタクシ、13年前にこのお店を訪ね、「一番故障しそうなのをください!」と言って、激安88万円のド中古過走行マセ(走行11万km)を買ったことがあります。なぜ故障しそうなのを買ったかというと、ドMだから。んで「まるでだめ男」と名付けて乗ってましたが、奇跡的に1回も故障しませんでした。捨て身の勝利でした。

⇒【後編】『「マセラティなのに右ハンドルっていうのもスゴイ!」壊れるマセ様の専門家もうなる新型ギブリ』に続く https://nikkan-spa.jp/728369

<壊れるマセラティの救世主!>
練馬区の中古マセラティ専門店。世界の孤児ビトルボ系マセラティを、「ウチがやらずにどこが直す!」と、徹底的に直してあんまり壊れなくしたうえで販売する変態ショップ。21世紀製の新世代マセラティの扱いもチラホラ

マセラティ

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中。清水草一.com





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