年末までにドル円125円に!? 注目すべきはNYダウ平均
今年も残すところ1か月半。為替トレーダーにしてみたら、ほぼ確実とされる来月のFOMCにおける利上げ後の戦略、そして来年に向けての中期プランを考えはじめる頃だろう。そんな折――
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しかし、この「8年サイクル」が有効ならば、今年5月の1万8351ドルが大天井となり、前回ボトムの2014年2月から4年後となる2018年まで弱気相場になるはずなのだが……。
「NYダウは週足ベースではいくつかのサイクルがあり、そのひとつに『1年サイクル』があります。しかも、この1年サイクルの天底は2010年以降、200週移動平均線でサポートされていて、8月の1万5370ドルもやはり、200週移動平均線で止められているんです。私はここで底を打ったと見ていて、来年5月まで上がっていくと予想しています」(伊藤氏)
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「為替の話なのに、なぜダウ平均?」と思うかもしれないが、「今の為替市場はダウを見ながら動いている」と西原氏。
「1ドル116円まで急落した8月の上海ショックは上海株の暴落がきっかけでしたが、より直接的にはダウ平均が1万7000ドルを割り込んだことで円高が進みました」(西原氏)
ダウを予想することが、すなわち為替を予想することにもなるわけだ。再び伊藤式タイムサイクルに戻ろう。
「1万7000ドル前後でふんばって、1万8000ドル手前の高値を超えたら、長期的な上昇の明らかな確認とみていい。1万8000ドルにのせてくるようなら、そのとき、ドル円は125円を超えていくでしょう」(伊藤氏)
この見通し、西原氏も同意する。
「日銀の追加緩和はまだ先になるのでしょうが、その前には政府の補正予算もあります。郵政3社の上場やNISAの拡大もあり新規のマネーも日本株に流入しており、海外ファンドや日本の生保も落ちたところは拾いたい意向が強い。一直線に上がらずとも、ジグザグと押し目を作りながら当面は日経平均2万円を目指すのでしょうし、そうなればドル円も125円へとのせていくのでしょう」(西原氏)
ドル円でトレードする人は、NYダウ1万7000~1万8000ドルの動きを見逃さないよう。
「反対に1万7000ドルを大きく割り込むようなら、このシナリオを再考する必要があるのでしょうが、パリ同時多発テロ直後の月曜日早朝もダウ先物の安値は1万7050ドル。1万7000ドルを維持したことで、懸念されたような『有事の円買い』とはありませんでした」(伊藤氏)
FXトレーダーなら「ダウ平均の1万7000ドル」を強く意識しながら「2万円、125円」への波に乗るべし!
【西原宏一氏】
青山学院卒業後、1985年、シティバンク東京支店入行。同行為替部門チーフトレーダーとして在籍し、その後、ドイツ銀行ロンドン支店(ジャパン・デスクヘッド)、シンガポール開発銀行シンガポール本店(プロプライアトリーディーラー)を経て、2009年に独立。自らディーリングを行い、個人投資家への投資助言を行う。著書に『シンプルFX』(扶桑社)。メールマガジン『シンプルFX』(有料) http://www.fire-bull.info/ni/
【伊藤寿彦氏】
中央大学法学部卒業後、大手食品商社へ入社。 為替の変動相場制移行を受け、31歳のとき為替ディーラーの道へ。その後、チェース・マンハッタン銀行(為替戦略部長)、大手銀行を経て、ディーラー歴は25年。独自に編み出した「タイムサイクル理論」で、株式・原油・金などにも精通。 多方面へ予測情報を提供している。伊藤式「タイムサイクル」のリポート(有料) http://itosikitimecycle.blog14.fc2.com/blog-date-201506.html
<取材・文/日刊SPA!編集部>
「年末までにドル円は上昇。125円にのせる」
こんな耳寄りな話が聞かれたのは、10月14日、都内某所で行われた元シティバンクの西原宏一氏のメールマガジン「シンプルFX」の会員限定オフ会でのことだ。オフ会には、西原氏の他、松崎美子氏、田向宏行氏といったメルマガ執筆陣が集結。件の発言は、今年春から執筆に加わった伊藤寿彦氏から出たものである。
伊藤氏は大手食品商社、チェース・マンハッタン銀行・為替戦略部長、大手銀行を経て、ディーラー歴25年。その経験から、「値動きという目に見えるものではなく、 見えにくく捕らえづらい時間の中に相場の本質が隠れている」という境地に到達し、独自の「伊藤式タイムサイクル」を編み出した。
「伊藤式タイムサイクル」は、過去の高値、安値や転換点などの期間をつぶさに計算し、一定周期のサイクルを見出して、相場の重要な転換点を見極めようとする理論。連続した天底のサイクルを見出し、相場の重要な転換点をつかむというものだ。
例えば、ドル円が連動するNYダウは、過去23年にわたり、2つの4年サイクルからなる8年という周期が相場の転換点となってきており、伊藤氏はこの「8年サイクル」から、今年8月の上海ショックによるダウ平均暴落も事前に警告を発していた。
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