学校の「置き勉禁止」ルール、有名社長が怒ったらすぐ変更する“事なかれ主義”
― ひろゆきのネット炎上観察記 ―
▼置き勉禁止で荷物12kg。ネット有名社長が大激怒
教科書を持ち帰らないことを禁止する「置き勉禁止」。その理不尽さに疑問を持ったことのある人も多いだろう。「岩下食品」の社長もその一人だ。12kgのカバンを抱えて通学する娘の話をツイッター上で暴露し、「学校と話す」と激怒している。この発言はネット上で話題に。その後、たった4日で学校側が置き勉を容認するという結末に。
日本はまだまだ学歴信仰が根強くて、「“良い”学校に入ると子どもは素敵な人生が送れる」みたいに思い込まれているようで、学校に歯向かう親は少ないみたいです。公立の誰でも入れる系の学校だと逆に学校に歯向かう親もいるみたいですけど、「PTAが理不尽だから退会したい」みたいな話があったりしても、世間体とか子どもに迷惑がかかるみたいな理由で泣く泣くPTAに所属し続けることも多かったりします。
まあ、無理して学校と戦わなくても、本当に嫌だったら子どもと一緒に学校を離れるとか、そういう学校に通わないって選択肢もあるわけなので、わざわざエネルギーを使って学校と戦うメリットって、社会に対する正義感を満たしたいとか、社会を良くしたいってことくらいなんですよね。だもんで、共同体とか世間体とかと戦えるのって、一部の強者だけになっちゃったりします。
ってことで、無名の人は黙って従うのが当然ってのが世の常識らしいんですけど、岩下食品の社長さん(※1)は、娘さんの中学校が「置き勉禁止」で、12kgのカバンを持ち通学、腰が痛い(※2)と言っていることについて学校と話すとツイッターで発言してネット上で話題になっていました。ってことだったのに、たった4日で解決しちゃった(※3)ようなのですね。。。今まで置き勉に関して不平不満とか疑問に感じていた親や子どもも少なくなかったはずだと思うんですけど、有名人が出てくるだけでルールが簡単に変わるものだなぁ、、、と。
信頼できる方にお願いして、娘の中学校の校長先生に、皆さんの声も含めて、通学鞄の重さの問題を伝えて頂きました。子供達にかわいそうなことをしてきたと、来週初から早速、軽量化に取り組んで下さるそうです!本当によかった。校長先生、そして、ご意見を寄せて下さった皆様、ありがとうございます!
— 岩下 和了 (@shinshoga) 2018年6月22日
謎の不公平がはびこる日本社会の事なかれ主義
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西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』
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