お金

フェラーリを12台も買ってわかったこと。今も昔もオーナー達は…

 令和になって早半年。もうフェラーリは平成でおしまい。赤い328GTSこと赤い球号を最後のフェラーリにするつもりでおりましたが、一念発起。フェラーリのヨロコビは所有することではなく買い替えることだ! と思い立ち、328GTSの黒に買い替えました。名づけて黒まむしスッポン丸。生涯12台目のフェラーリですが、みなさんが思うほどお金はかかっていないのです。
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フェラーリを買い替えるということ

永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi 木村博道=写真 Photographs by Kimura Hiromichi

今も昔もフェラーリを買って貧乏になった人はあんまりいない!

 SPA!読者の貧乏サラリーマン諸兄は、クルマには興味なくても、お金には興味あるでしょう。そこで今回は、超絶深遠なるお金の話を書きたいと思います。題して、「フェラーリを買って貧乏になった人はあんまりいない!」です。  フェラーリというと、ムダ遣いの極致ってイメージだろうけど、そうでもない。  たとえば私は、これまで26年間で12台の中古フェラーリを乗り継いでいるが、そんなにお金はかかってない。車両代金や維持費をひっくるめて、平均して年間150万円くらいでしょうか。  つい先日は、同じモデル(フェラーリ328)の色違い(赤⇒黒)に買い替えたけど、追い金は180万円。軽の新車買うより安かった。
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スッポン丸は赤い球号よりも年式が少し新しく、走行距離も短いのですが、モデルとして同じヨーロッパ仕様の328GTS。2年に1回は買い替えて、フェラーリ通算所有台数を増やしたいと思います

 もっと長期スパンで見ると、フェラーリは儲かることもある!  私は11年前、現在と同じフェラーリ328に乗ってましたが、そのときの値段は598万円だった。それが、今回買った328は1130万円! 約2倍になっている!  つまり、11年前に買ったクルマにずーっと乗ってりゃ、確実に儲かったってことなのだ!  残念ながら私自身は、平均2年ちょいで買い替え続けているので、一度も儲かったことはありません。でも、自動車の最高峰たるフェラーリを生涯12台も買えたので、いつ死んでもいいです。  逆に、10年くらい前、フェラーリを買おうかどうしようか迷いつつ、「500万円を切ったら買おう!」とか思ってたカーマニアは、たぶん一生乗れないまま死んで行く。なんてカワイソーなんでしょう!
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いや、そういう人も、今からでも遅くない
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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