限られた収入で高級腕時計をお得に楽しむには? 腕時計投資家・斉藤由貴生の考え
―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―
腕時計投資家の斉藤由貴生です。
腕時計投資家と聞くと、“腕時計を値段だけで判断している人”と思われることがあるのですが、これまで私は「欲しくないけれども、値段が上がりそうだから買う」という買い方をしたことはありません。
私の腕時計との付き合い方は、「買って⇒楽しんで⇒高く売る」が基本で、“好きな腕時計をお得に買う”ということが大前提であります。
本気で腕時計で儲けようと思ったら、今流行っているモデルを大量に買って、値上がり後に売るという行動が手っ取り早そうです。しかし私は、そういったことは文化的でないと思っているので、自分ではやりません。
私の場合、好きな腕時計がたくさんあるため、「欲しい」と思ったときに、購入額(資本金)と、将来の予想売却額(リターン)を考えて買うのですが、そういった買い方をすることによって、憧れの腕時計をぐっと身近にすることができるのです。
人の生涯年収は決まっていますから、高級腕時計のような高額アイテムの場合、「売る」を前提にしないと一生のうちで購入可能な本数はかなり限られるでしょう。
家やクルマなど高額商品の場合、将来の査定額を気にして買う行動は一般的なのに、腕時計におけるそれは、まだそれほどメジャーではないようです。
クルマの場合、「なるべく値下がりしづらい」といった観点が重要となりますが、腕時計の場合は「値上がり」も視野に入れることができる点が魅力的。ですから、腕時計こそ売る前提で購入したならば、“実質消費額”をかなり抑えることができるわけです。
ということで今回は、私が実質消費額を抑えて買った腕時計の事例をご紹介したいと思います。
腕時計選びの考え方の基本
マニアックなカルティエ・パシャを買ったときの話
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある
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『もう新品は買うな!』 もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう |
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