更新日:2016年07月22日 15:28
デジタル

いま「アーケードゲーム」に再注目すべき理由――『FF』シリーズ投入、オンライン対戦の実現etc.

アーケードゲーム業界の衰退が取り沙汰されるなか、今年は話題のタイトルが続々登場。各社の取り組みを識者やメーカーに取材した。 ◆異色のコラボなどで大人に狙いを定めた台も ⇒【前編】「アーケードゲーム再興を目指すメーカーの挑戦――『艦これ』、『モンスト』までもが移植に」https://nikkan-spa.jp/811814
原田勝弘氏

原田勝弘氏

「アーケードゲーム業界を盛り上げるためには、新しいことをやっていくしかありません」と答えてくれたのは、バンダイナムコゲームスの原田勝弘氏。その言葉を体言するタイトルのひとつとして注目を集めるのが、ポケモンとタッグを組んで開発した『ポッ拳』だ。 「JAEPO2015に出展しましたが、我々の想像以上に反響がよくて。本作は“大人のポケモン”をテーマに、子供の頃に『ポケモン』に慣れ親しんだ、19~29歳のいわゆる“ポケモン世代”を狙っていますが、それが見事にハマりましたね」(原田氏) ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=811858
ポッ拳 POKKEN TOURNAMENT

ポッ拳 POKKEN TOURNAMENT…『ポケモン』と『鉄拳』開発チームがコラボしたアクションゲーム。ピカチュウなど、多彩なポケモンを動かして、爽快なバトルが楽しめる。パッド型専用コントローラーを採用しているのもポイント (C)Pokemon. (C)Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc. (C)BANDAI NAMCO Games Inc. ポケットモンスター・ポケモン・Pokemon・ポッ拳・POKKEN TOURNAMENTは、任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。

 会場で『ポッ拳』をプレイしたアーケードゲームに詳しいブンブン丸氏は、「『ポッ拳』が“店舗間通信対戦システム”に対応することで、さらに盛り上がるんじゃないか」と期待している。  店舗間通信対戦システムとは、オンライン対戦を実現する仕組みのこと。通信によるラグ(遅延)などの問題で、アーケードの対戦格闘ゲームやアクションゲームには採用されていなかったが、3月から順次稼働予定の『鉄拳7』で、初めて実装される。 「このシステムが実装されれば対戦相手には事欠かないだろうし、直接対戦するのに抵抗がある人も遊びやすいと思いますよ」 ◆コアゲーマー向けのゲーム性の高い新作も  ブンブン丸氏は、「メーカーの垣根を越えて、おもしろいタイトルを作ろうとする流れは、業界全体に広がっている」とも。
スクール オブ ラグナロク

スクール オブ ラグナロク…メーカーの垣根を越えて集結した、気鋭のクリエイターが手掛ける話題作。2Dと3Dのアクションが融合した、戦略性の高い1対1のバトルが堪能できる (C)2015 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

「特にフットワークが軽いのはスクウェア・エニックス。他社と積極的にコラボしているし、『スクール オブ ラグナロク』は複数のメーカーのクリエイターが制作に参加している。それに、コアゲーマーに向けた本格的な対戦ゲームが登場するのもうれしい。セガの『Wonderland Wars』や『FF』シリーズ初のアーケードゲーム『ディシディア ファイナルファンタジー』は、ゲームファンの間で話題です」  各社の戦いは始まったばかり。今後の動向に注目したい。 【原田勝弘氏】 バンダイナムコゲームスにて、『鉄拳』や『ソウルキャリバー』などのシリーズに携わるゲームディレクター兼チーフプロデューサー 【ブンブン丸氏】 あらゆるジャンルのゲームに精通した、生粋のゲーマー。ライターや編集者のほか、イベントのMCなど、マルチに活躍している ※画面はすべて開発中のものです <取材・文/黒田知道>
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