駅前の繁華街。キャバクラは高いからガールズバーで済ませよう、ふと誰かがそんなことを口にし、2軒目で偶然入ったガールズバー。ついたのは地元生まれ地元育ちという金髪の女のコ。「私って~、おねえちゃんと~、顔が全然似てないんですよ~! あ、写メ見ますぅ?」。世界一どうでもいい話を一方的に聞かされ、あげく「一杯いただいてもいいですか?」。
1時間後。微妙に高いお会計が。
この虚しさこそ“ガールズバーあるある”と信じて疑わないワルヂエです。はあ、思い出しただけで憂鬱な気分になりました……。
神楽坂の住宅街。こっそり働くにはワケがある
そんな常識を裏切ってくれる店が、今回紹介する「ガールズバーN」。この店、いろいろおかしい。まず、場所。神楽坂とは名ばかりで、周囲は閑静な住宅街。駅からも離れている微妙な立地だ。にもかかわらず22時台に満席も珍しくない盛況ぶり。
お店の女のコも変わっている。住宅街のガールズバーといえば、地元の女のコが大半を占めるもの。だが、このお店には地元のコがほぼいないという。
例えば、こちらのはなチャン。いかにもルミネの3階あたりを歩いていそうなキミの地元は……。「ここまで電車で1時間くらいかかります。神楽坂とは縁もゆかりもないんですよね(笑)」
なんでも、千葉や神奈川、埼玉など遠方から通っているコが多いのだとか。なぜこんなマイナーな場所を選んでいるのだろうか。
「繁華街じゃないところで働きたかったんですよね。顔バレとかイヤなんで。地元は知り合いに会いそうだし」(りえチャン)
そんなワケありの女のコが多いため、顔出しはNG。OLやフリーター、朝キャバで働いていたけどここに来た、など多彩な人材が揃うが、容姿レベルは全体的に高い。最も多いのは女子大生で、大学名を聞けば高偏差値大のオンパレードだった。そのへんの女子大生キャバクラなんて目じゃないぞ。こんな特殊な環境下にあるからか、女のコの離職率は極めて低い。
「お店のルールがないから居心地がいいんですよね。お客さんへのドリンクおねだりもないですし。女のコの連絡先を聞くのもアリだし、恋愛ももちろんアリ。あ、最近お客さんと結婚したコもいますよ!」(めぐチャン)
口説き落とせるかもしれない期待感!
ちょっと! 無秩序にもほどがあるでしょ! ……じゃ、さっそくライン交換しようか!「いまQRコード出しますね~!」
お、ノリいいね!
駅前じゃない、地元のコじゃない、ドリンクのおねだりがない。ガールズバーの常識がことごとく当てはまらないこのお店。女のコ同様、我々も遠方から通う価値、大いにアリじゃないでしょうか!
【神楽坂ガールズバーN】住:東京都新宿区天神町68 滝沢68ビル2F
電:03-6280-8856
営:19~27時
休:なし
料:1時間飲み放題3500円、その後30分ごとに2500円(サ10%別。22時までの入店だと1時間2500円)。女の子のドリンクは1杯800円