住宅街のガールズバーはワケあり素人の宝庫だった

 駅前の繁華街。キャバクラは高いからガールズバーで済ませよう、ふと誰かがそんなことを口にし、2軒目で偶然入ったガールズバー。ついたのは地元生まれ地元育ちという金髪の女のコ。「私って~、おねえちゃんと~、顔が全然似てないんですよ~! あ、写メ見ますぅ?」。世界一どうでもいい話を一方的に聞かされ、あげく「一杯いただいてもいいですか?」。

 1時間後。微妙に高いお会計が。

 この虚しさこそ“ガールズバーあるある”と信じて疑わないワルヂエです。はあ、思い出しただけで憂鬱な気分になりました……。

神楽坂の住宅街。こっそり働くにはワケがある

神楽坂ガールズバーN

はなチャン(右・21歳)、めぐチャン(中・22歳)、りえチャン(左・33歳)。「居心地がよくてみんなやめないんです(笑)」

 そんな常識を裏切ってくれる店が、今回紹介する「ガールズバーN」。この店、いろいろおかしい。

 まず、場所。神楽坂とは名ばかりで、周囲は閑静な住宅街。駅からも離れている微妙な立地だ。にもかかわらず22時台に満席も珍しくない盛況ぶり。

 お店の女のコも変わっている。住宅街のガールズバーといえば、地元の女のコが大半を占めるもの。だが、このお店には地元のコがほぼいないという。

神楽坂ガールズバーN

女のコは完全私服。それがいいというお客さんが遠方から訪れる。

 例えば、こちらのはなチャン。いかにもルミネの3階あたりを歩いていそうなキミの地元は……。

「ここまで電車で1時間くらいかかります。神楽坂とは縁もゆかりもないんですよね(笑)」

 なんでも、千葉や神奈川、埼玉など遠方から通っているコが多いのだとか。なぜこんなマイナーな場所を選んでいるのだろうか。

「繁華街じゃないところで働きたかったんですよね。顔バレとかイヤなんで。地元は知り合いに会いそうだし」(りえチャン)

神楽坂ガールズバーN

在籍の女のコがひと目でわかる履歴書。これを見ながら話せばすぐに仲良くなれる

 そんなワケありの女のコが多いため、顔出しはNG。OLやフリーター、朝キャバで働いていたけどここに来た、など多彩な人材が揃うが、容姿レベルは全体的に高い。最も多いのは女子大生で、大学名を聞けば高偏差値大のオンパレードだった。そのへんの女子大生キャバクラなんて目じゃないぞ。

 こんな特殊な環境下にあるからか、女のコの離職率は極めて低い。

「お店のルールがないから居心地がいいんですよね。お客さんへのドリンクおねだりもないですし。女のコの連絡先を聞くのもアリだし、恋愛ももちろんアリ。あ、最近お客さんと結婚したコもいますよ!」(めぐチャン)

口説き落とせるかもしれない期待感!

神楽坂ガールズバーN

ジェンガは複数の客に人気。

 ちょっと! 無秩序にもほどがあるでしょ! ……じゃ、さっそくライン交換しようか!

「いまQRコード出しますね~!」

 お、ノリいいね!

 駅前じゃない、地元のコじゃない、ドリンクのおねだりがない。ガールズバーの常識がことごとく当てはまらないこのお店。女のコ同様、我々も遠方から通う価値、大いにアリじゃないでしょうか!

神楽坂ガールズバーN

年配の客に人気のオセロ。町内会で話題になって遊びに来た70代のお客さんもいたという

【神楽坂ガールズバーN】
住:東京都新宿区天神町68 滝沢68ビル2F
電:03-6280-8856
営:19~27時
休:なし
料:1時間飲み放題3500円、その後30分ごとに2500円(サ10%別。22時までの入店だと1時間2500円)。女の子のドリンクは1杯800円

神楽坂ガールズバーN 撮影/長谷英史

ワルヂエ 新宿在住。夜の店ではおさわり癖アリ。「話せばわかる」が口癖。好きなタイプは公務員
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