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新雑誌『孫の力』がいろんな意味ですごい!

孫の力

『孫の力』(木楽舎/税込1000円)

孫というものがいかに可愛いかを歌い上げた大泉逸郎の「孫」が大ヒットしてから、はや12年。ついにというか、やっとというか、出版界にも“孫愛”を前面に押し出した雑誌が登場した。 その名もズバリ『孫の力』(木楽舎)。どんな力やねん!と思わずツッコみたくなるが、赤子を抱いて満面の笑みを浮かべるおばあちゃんの表紙写真を見ると、なんとなく納得。かなりお年を召しておられるように見えるが、まだまだ長生きしそうなパワーを感じる。 ページを開くと、まず目に入るのが、よしもとばななのエッセイ。それはまあいいとして、驚いたのはもくじである。「特集 日本の孫をめぐる旅」と題して、「北海道の孫」「東北の孫」「関東の孫」「北陸の孫」「中部の孫」「関西の孫」「中国の孫」「四国の孫」「九州の孫」「沖縄の孫」と「孫」のオンパレード。さらに「飛騨高山・上高地・白川郷への孫旅」「こころに残る、孫のひと言」「孫本世界一周」「孫と一緒に、なかよし手芸店」「孫俳句入門」「孫のための定番常備アイテム」「孫とお地蔵さん」など、よくもここまで孫づくしの企画を並べたものだと感心する。 巻頭コーナー、孫へのプレゼントにおすすめの品を紹介する「贈る力」も必見だ。「ぶん回せ、我が孫よ」との見出しがつけられたのは、野球のバット。その紹介文が「孫に最初に持たせる用具・用品は、できることなら“本物”がいい」「高校野球までは金属バットが多く使われる昨今だが、そこにあえて木製バットを差し出すのが祖父母の心意気」って、何そのダンディズム!? 自転車の紹介でも「自転車は多くの場合、孫にとっては初めて手にする“自分だけの乗り物”だ。補助輪が取れた自転車にまたがって遠くを見つめる孫の頼もしさに祖父母は目を細め、どこまでも走っていける力を身につけてほしいと願う」「“本物”のスポーツ自転車に颯爽とまたがって、孫はいよいよ頼もしくなる」と、これまたロマンに満ちた書きっぷり。こういう文体って『BRUTUS』とか『モノ・マガジン』とかにありそうだが、それを孫雑誌に持ってくるとは、さすが「誰もつくったことのない『まご』雑誌発刊!」というキャッチコピーはダテじゃない。 メイン特集「日本の孫をめぐる旅」で登場する孫と祖父母たちの幸せそうな写真を見ていると、孫どころか子供もいない人間ですら、「孫サイコー!」と思えてくる。いろんな意味で衝撃的なこの雑誌、次号は7/25に発売で、今後は隔月刊で発行予定とか。はたしてどんな孫企画が飛び出すか。意表を突いて孫正義氏が登場したり……はしないだろうな。 文/新保信長 孫の力 2011年 07月号』 孫という存在を通して、 「日本の家族のきずな」を伝えるメディア
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