星占いの相性がいい人と付き合うのは変ですか?【34歳独身OLの悩み】
【佐藤優のインテリジェンス人生相談】
“外務省のラスプーチン“と呼ばれた諜報のプロが、その経験をもとに、読者の悩みに答える!
◆「星占いの相性がいい人と付き合うのは変ですか?」
土星(ペンネーム)会社員 女性 34歳
こんにちは。34歳独身OLです。私にはもったいない話ではあるのですが、3人の男性の間で揺れ動いています。
1人は2つ年下のフリーのデザイナーさんで非常に趣味が似ていて気が合います。2人目は6つ上の大手商社の方。おそらく収入はかなりのものと思われます。
3人目は同い年のサラリーマン。冷たい言い方をしますと、これといって特徴のある人ではないのですが、九星気学という星占いによりますと、最も波長が合うのが3人目のサラリーマンで、私とまったく同じ星の下に生まれています。運命的には3人目の人しかいないような気もしてます。
佐藤さんは神様の巡り合わせを非常に大切にしている方とお聞きしています。私もお金や見てくれに振り回されずに、自分の人生を決めたいと思っております。でも今の私は星に振り回されているような気もします。どうやって、お付き合いする男性を決めるのが自然でしょうか? アドバイスをお願いします。
◆佐藤優の回答
人間は哺乳類に属しますが、恋愛に関して、動物のように本能のままに行動するわけではありません。人間の恋愛の特徴を知るためには、まず、哺乳類全般の恋愛の特徴を理解しておく必要があります。動物行動学者は、動物の恋愛は自分の遺伝子をいかに残していくかという本能に基づいていると考えます。猫の行動についての専門家である山根明弘氏は、こう指摘します。
<生物学的に、哺乳類などの繁殖に関しては、オスは子供の数(量)を、メスは子供の質を重視します。このオスとメスの求めるところの違いによって、オスはメスを独占できる上下関係をつくろうとし、メスはダッシュ[でオスから逃げること]によってそれを壊そうとする、オス・メス間の対立の構図を生み出します。オスねこは、子供の世話を全くしませんから、子供をいくらたくさんつくっても、自分の負担になることはありません。従って、近親交配であっても、できるだけたくさんの子供をつくるような行動にでるのでしょう。一方、メスねこは、一生に産める子供の数には限りがあります。特に、ノラネコの場合、一生のうちにメスは数回しか繁殖することができません。従って、限られた出産のなかで、仔ねこを無事に健康に育てあげるには、近親交配の悪影響がない、質の良い相手(遺伝子)を選ぶように行動することが予想されます。その目指す到達点のちがいは、オスは力強く、そしてメスはしたたかに、といったオスとメスとでの「ねこの生き方」の違いにも現れていると考えられます。>(『ねこの秘密』166~167頁、[ ]内は引用者による)
土星さんが誰を選ぼうかと心が動くのは、哺乳類のメスの本能として、当然のことと思います。もっとも人間は、遺伝子を残すという本能のままに行動するわけではありません。出産しないという選択をする人もいます。
占星術は、星の運行によって人間の運命が決まるという考え方です。人間の理性を中心に物事を考える近代的な世界観が成立する前は、占星術によって人間は支配されていました。しかし現在、星の巡り合わせによって自分のパートナーを決める人は、圧倒的少数派と思います。仮にあなたが星の巡り合わせに従って相手の男性を選んだとしても、相手も同じように考えているとは限りません。オス猫と同じように、人間の男でも、とにかくセックスをする機会が多ければ多いほどいいという原理で行動している人が少なからずいます。そうなると、あなたは「遊ばれるだけで終わり」ということになりかねません。ここは理性を働かして、相手の男性がどれくらいあなたを大切にしてくれるかを計算したほうがいいと思います。同時に親しい友達と相談して、誰と付き合ったらいいかを決めることをお勧めします。星の巡り合わせだけで男性と付き合っても、無理が生じると思います。
【今回の教訓】
哺乳類のメスは、どのオスを選ぶか悩むもの
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【佐藤優】
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『読書の技法』『日本国家の神髄』など著書多数 (※写真はイメージです)
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数
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『インテリジェンス人生相談 復興編』 超個人的な問題から佐藤優が導<日本復興のシナリオ>とは!? ![]() |
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