更新日:2022年07月10日 11:01
スポーツ

WCW世界王者フレアーがWWE電撃移籍――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第112回

プロレスリング・イラスト レーテッド

WCW世界王者リック・フレアーがWWEに電撃移籍のニュースがアメリカじゅうの ファン、関係者をあっと驚かせた。(写真は米専門誌「プロレスリング・イラスト レーテッド」表紙より)

 それはプロレス史に残る大事件だった。1991年7月2日、WCW(ワールド・チャンピオンシップ・レスリング)がNWA/WCW世界ヘビー級王者リック・フレアーの解雇を発表した。  フレアーの代理人だったデニス・ガスリー顧問弁護士の事務所にWCWから解雇通知のFAXが届いたのはその前日の7月1日だった。  タイプ印刷でわずか1ページのきわめて短い契約解除通知書のいちばん下にはジム・ハードWCW副社長(当時)の署名が入っていた。フレアーはその前週から休暇をとり、ノースカロライナ州シャーロットの自宅を留守にしていた。  現役の世界チャンピオンの解雇のニュースはAP通信のワイヤーサービスでその日のうちにアメリカじゅうに配信され、ふだんはプロレスの報道にそれほど積極的ではない全米各地の新聞メディアがこぞってこの話題を取り上げた。  フレアーのホームタウンのシャーロットでは、地元テレビ局のニュース番組がスポーツ・コーナーのトップでこのニュースを伝え、ローカル新聞『シャーロット・オブザーバー』紙のトム・ソレンソン記者は、日曜版で“WCW不買運動を”と題したコラムを執筆した。
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フレアーのWCW退団理由は?
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