2016年は「分散型ハロウィン」!? 東京の街に溢れた仮装の美女たち
去年のハロウィン当日は土曜日だったため、渋谷の街中が仮装の若者で溢れていた。しかし、どうやら今年は少し違うようだ。ハロウィン当日は週明けの月曜日のため、28日の金曜日から熱狂が想定されていたものの、去年以上の盛り上がりは見られなかった。渋谷、六本木、池袋の様子をお伝えする。
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28日(金)の夜は、雨のため、期待はずれだったハロウィンの渋谷。昼間から雨模様に見舞われたこの日。20時過ぎの渋谷駅周辺は、例年に比べて仮装している人の姿はまばらだった。渋谷区などが同日から「みやしたこうえん」内にフィッティング・メークスポットを設置し、ジャック・オ・ランタンなどで飾り付けて来街者を出迎えているが、初日は数人の利用があったのみという。
29日(土)は雨もふらず、今日こそあの、狂騒が見られるのではと期待して街へ繰り出したSPA!取材班だったが……あれ、それほどでもない? 夜8時、渋谷のスクランブル交差点に行ってみると確かに仮装をした人たちであふれてはいるが、去年ほどではない。仮装している人と私服で歩いている人を比べると明らかに私服で歩いている人のほうが多い。去年は、仮装している人がほとんど、といったイメージだった。最も多い仮装は、ゾンビやナースで、次いで、マリオやアラビア風の衣装、警官、などなど。注目のピコ太郎は、渋谷の街を隅から隅まで歩いて一組しか見つけられなかった。日本国民、もうハロウィンに飽きちゃったのだろうか?
30日(日)夜は仮装をした大勢の若者らが集まった。渋谷では夕方から仮装をした若者らが集まり始め、夜になると、一時人が歩道からあふれるほどの混雑になった。このため警視庁は19時40分頃、一部の道路で車両の通行を一時的に規制し、歩行者に開放した。警視庁は、過去最大規模の数百人態勢で警備にあたり、ウェアラブルカメラを装着した警察官を巡回させたほか、「DJポリス」として知られる機動隊の広報班を出動させた。
やはり今年は、警察の機動隊の数が半端じゃなかった。明らかに例年よりも増えていて、シラケムードに加担したことは否めないだろう。そして何よりも、寒い。10月下旬の最高気温は15度、最低気温は10度前後になり、仮装の楽しさよりも寒さに耐えるのが辛いという若者も多いのではないだろうか。去年仮装をして学んでしまった若者が少なからずいる可能性も否めない。
次に六本木にも行ってみたが、こちらは渋谷よりシケ気味で、仮装している人はいるにはいたが、一部の仮装した人に大量の一般人が群がるといった風景が見られるだけで、街中大騒ぎといった様子ではなかった。池袋では29日、30日にかけて「池袋ハロウィンコスプレフェス」が開催されたものの、こちらは仮装というよりもコスプレが主流の様子。それぞれが好きなアニメ・漫画のキャラクターになりきって友人同士で写真を撮り合っていた。
今年のハロウィンは4日間にわたって混雑が予想され、仮装をする若者側も「いつ行くのが正解なんだ?」というムードが広がっていたことは否めない。今年はその熱狂も分散してしまったらしい。
日本経済が停滞するなかで、一種のガス抜きになっていたハロウィンパーティだったが、今度は何にその役割が移るのだろうか。そして、ハロウィン当日の31日こそ、日本各地は仮装の男女で溢れかえるのだろうか。
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<取材・文・撮影/神田桂一>
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