ストーンコールドは全然ベビーフェースっぽくないベビーフェース――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第255回(1997年編)
ストーンコールドは、いそうでいなかった男の子向けのアンチ・ヒーロー型ヒーロー。アメリカン・プロレスの伝統である正統派と悪役の対立概念とそのポジショニングがかなりあいまいなレイアウトになっていた。これがのちにアテテュード路線と呼ばれるようになった。
毎週月曜の夜はプロレスの時間。TNTの“ナイトロ”にチャンネルを合わせるとハルク・ホーガンのnWoと“黒”のスティングがリングのまんなかでにらみ合いをつづけていて、USAネットワークの“ロウ”ではストーンコールドが試合で大暴れをしたり、バックステージを歩きまわったり、松葉づえを振りまわしたりしている。どちらを支持するかは、やっぱり最後はテイストの問題なのだろう。
月曜の夜にテレビをつければ、ストーンコールドがいばってそこに立っている。BGMは耳に残るヘヴィーな重低音。だれよりも長く外面に映っている人間――“ストーンコールド”スティーブ・オースチン――が主人公なのである。(つづく)
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文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
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