更新日:2017年11月30日 14:25
スポーツ

ストーンコールドVS“悪の首脳部”VSアンダーテイカー――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第292回(1998年編)

 試合はアンダーテイカー、マンカインドらの乱入でカオス状態となり、結果的に額から大流血したストーンコールドが“ファースト・ブラッド裁定”を宣告され、チャンピオンベルトはあっさりとケインの手に渡った。  6.28PPV“キング・オブ・ザ・リング”の翌日、WWEの全米ツアーはペンシルベニア州ピッツバーグからオハイオ州クリーブランドに移動し、同所で6.29“ロウ”生中継を開催。ストーンコールドは、前夜のタイトルマッチのルールおよび流血による試合中止=王座移動を首脳部による陰謀と主張し、前チャンピオンの権利としてリターン・マッチの要求し、ビンスもしぶしぶこれを認めた。  同夜のTVマッチにラインナップされた王者ケイン対挑戦者ストーンコールドのWWE世界戦は、ストーンコールドの十八番ストーンコールド・スタナーがパーフェクトに決まってあっさりジ・エンド。ストーンコールドはまさかの王座転落劇からわずか24時間後にベルト奪回に成功した。  試合終了後にはアンダーテイカーが乱入し、ストーンコールドと番外戦の大乱闘を展開。この10数秒間の接触シーンは、8月のスーパーイベント“サマースラム”で実現する頂上対決への“複線”になっていた。  6.30“ロウ“ステートカレッジ大会(翌週7月6日オンエア分の録画撮り)では、ビンスが次期挑戦者決定戦としてアンダーテイカー対ケイン対マンカインドのトリプル・スレットを組んだが、こんどはアンダーテイカーがこの試合をボイコットした。  不完全な“3ウェイ”は、ケインがマンカインドからフォール勝ちを奪ったが、ケインのマスクをかぶって試合をしていたのはなんとアンダーテイカーだった。  ちょうどそのころ、裏番組のWCW“マンデー・ナイトロ”(ジョージア州アトランタ、ジョージア・ドームから生中継)は王者ハルク・ホーガン対挑戦者ゴールドバーグのタイトルマッチ――ゴールドバークが十八番ジャックハマー一発でフォール勝ち――での世界王座移動シーンをオンエア中だった。(つづく)
斎藤文彦

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