NHKの“清宮びいき”アナ、稀勢の里の“疑惑”に触れない実況…スポーツ実況がおかしい
スポーツ実況は何のためにするのか?
紹介されているのは、名物リポーターのケン・ローゼンサル。相手打者の放ったライナーの処理を誤りランニングホームランにしてしまったボビー・アブレイユ外野手が、ベンチでアーヴィン・サンタナ投手に何か話しかけていたのだ。(註・両者とも当時はロサンゼルス・エンジェルスに所属)
その様子を目にしたローゼンサルは、両者の表情やボディランゲージから話の内容を推察し、放送の中で伝えたのだという。
「すまなそうにするアブレイユに対し、サンタナは“いいよ、気にすんな”といった具合で微笑んでいた。具体的な言葉は分からなかったけど、私にはそう見えたんだ」
このように映像を“翻訳”することがキャスターの役割であり、それができなければ「だまって絵だけ映してろ」と記事は締めくくっている。
先の大相撲と比べると、これはとても皮肉な話だろう。なぜなら、“テレビ観てたら分かること”それすらにも触れなかったからだ。しかもその“the Obvious”は些事ではなく、いずれも取組の結果を左右し得るアクションだった。コメンタリーはそこを押さえて、視聴者に判断をうながすガイドでなければならないのだ。“感動”はそのあとについてくるオマケ程度のものだろう。
もし実況・解説の音がまったくなかったら
歴史に残る名実況
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。Twitter: @TakayukiIshigu4
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