元プロ野球選手・里崎智也が明かす“誤審の真実”「審判のレベルが下がったというのは錯覚です」
両リーグとも優勝チームが決まり、タイトル争いも大詰めを迎えたプロ野球。2年連続リーグ優勝を果たし、充実したシーズンを過ごした広島カープの緒方孝市監督だったが、実は今シーズンには選手時代も通じて初めての退場を経験するという苦い出来事があった。
4月19日、横浜DeNA戦の7回裏、ショートへのゴロを打った小窪哲也が送球よりも一瞬、早くファーストに到達したかに見えたが、判定はアウト。その前のイニングにも際どいプレイをアウトとジャッジされた緒方監督は猛抗議し、その結果、退場を宣告されたのだ。この判定を巡っては不満の声がなかなか収まらず、試合終了後にはネット上でそのVTRが拡散され、大いに荒れることに。コリジョンルールやビデオ判定が導入されて久しいが、今年も多くの誤審騒動が球場の内外を騒がせた。
「審判の質の劣化」などの声が上がるなか、実際にグランドに立つ選手たちはどのように感じているのか? 16年に及ぶ現役期間中には、キャッチャーという扇の要で試合に参加してきた里崎智也氏に聞いた。
――「審判の技術が落ちた」「誤審が以前よりも増えた」という声も聞かれますが、里崎さんはどのように感じますか?
里崎:はっきり言ってしまうと、錯覚だと思います。むしろ僕の実感としては、審判のスキルは年々向上しています。ネットやSNSの普及によって判定が晒される場面が増えたから、そう感じてしまうだけではないでしょうか。
――確かにSNSなどが普及する以前は、ファンが繰り返し同じプレイを見る場面は限られていました。
里崎:確かに「誤審」として拡散されているプレイの判定は正確でなかったこともあったかもしれません。しかし、毎試合、すさまじい数の判定をしなければならない審判が、たったひとつのプレイでいつまでも繰り返し非難され、「質の劣化」などと言われるのはさすがに不憫です。
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