中国企業が「日本の人材」を爆買い!?…転職して年収が2倍になった日本人たち
今夏、中国大手通信機器メーカーのファーウェイの日本支社が公開した求人情報が大きな話題となった。提示されたのは「初任給40万円」という驚きの数字。日本の大手メーカーと比べても、約2倍となる破格の採用条件だった。
※『週刊SPA!』11/21発売号「中国企業の「日本人」爆買いが止まらない」より
ファーウェイの例は、昨今、日中雇用市場を取り巻くほんの一幕に過ぎない。現在、大枚をはたいて日本人を囲い込もうとする中国企業が増えている。上海で人材派遣会社を営む日本人のA氏は言う。
「中国企業による人材爆買いが顕著な産業のひとつが、EVバブルに沸く自動車産業。つい先日も、中国EV最大手のBYDが年俸3000万円という条件で、中国僻地の工場で働ける日本人エンジニアを探していました」
訪日中国人観光客による爆買いのみならず、中国企業に日本の人材まで爆買いされているような様相だが、実際に中国企業に転職した人々はどれぐらい年収が上がったのか? 実際の例を見ていこう。
●証券会社アナリスト
年収:800万円→1700万円
「国内の大手証券会社に勤務していた37歳のアナリストが、中国の大手証券会社にヘッドハンティングされた」(A氏)。この男性は中国留学経験があり、中国語・英語が話せることで採用になった。年収は2倍超に。
●食品メーカー(品質管理)
年収:700万円→1000万円
「日本の食品メーカー社員で、中国に駐在していた50代男性が、帰任命令が出たタイミングで中国食品企業に転職した例がありました」(2年前に中国の半導体メーカーに転職した日本人エンジニア・B氏)。給料は約1.5倍になり、現在でも中国にいるという。
●光学機器メーカー(エンジニア)
年収:700万円→1200万円
30代のカメラエンジニアが中国のスマホメーカーに転職。「最初、家族で中国に渡ったが妻と子だけ半年も経たずに帰国して今は単身赴任だそうです。2~3年以内に本人も辞めるのでは」(A氏)
●美容師
年収:400万円→500万円
「日本人美容師が多くいる上海のサロン(オーナーは中国人)で欠員が出たので、渡っていった」(広州在住の日本人コンサルタント・C氏)。大阪市内の有名店にいた20代の若手美容師だったという。人気美容師になれば日本より給与は高いとか。
取材・文/週刊SPA!編集部
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