歌舞伎町の裏DVD店が摘発でゼロに…“裏ビデオロス”に陥るマニアの心境
11月25日、警視庁は新宿・歌舞伎町にあるDVD販売店5店舗の従業員など計17名を逮捕した。同時に、無修正のわいせつDVD、いわゆる「裏DVD」を57万9千枚も押収。一度での押収量としては過去最高量だという。さらに、2005年時点では歌舞伎町だけでもおよそ200店あったわいせつDVDなどの販売店は今回の摘発で「ゼロになった」というのだ。
「その辺に立ってる男がね、手で“D”マークを作るのさ。『DVDあるよ』ってサインね。そんでもってついていけば雑居ビルの一角だとかマンションの一室だとか、裏DVD屋に案内してもらえるってワケよ」
自ら“裏ビデオの鬼”と自称する木本さん(仮名)は、どこにでもいそうな初老のサラリーマンだが、歌舞伎町やら池袋に存在した非合法のエロ本屋、エロビデオ屋に通うこと30年以上、ありとあらゆる店舗を知り尽くした男である。
木本さんの自宅には数千本のビデオやDVDを所蔵していたというが、本人も本当にいくつあるのか覚えていなかった。そんな好きが高じて裏DVD屋でアルバイトするまでに至り、逮捕された経験まである。木本さんがその歴史を振り返る。
「最初はビニ本。エロ本がビニールでパッキングしてあって中が見られないんだけど(※立ち読み防止のため)、そのぶん中がカゲキでねぇ……。その後は裏本ね。これはもう、モザイクなんか全くなし! 大事な部分……観音様が丸見えなの! ババアばっかだったけどね、だんだん若いモデルも出てきてさ。一冊数千円したけど。そんでいよいよ裏ビデオね。これにはもうマイッタよね。なんたってぜーんぶ丸見えでそれが動いてる! 給料の半分くらいを毎月、裏ビデオ代にあててたね……」
そんな木本さんは無論、独身貴族。結婚を考えた彼女も何人かはいたが、結局この“収集癖”のおかげで破談になった。しかし、いくら独身とはいえ、給料の半分も投入していれば、普通の生活はできない。そこで木本さんが思いついたのは、自らが“裏ビデオ屋”になってしまおう!という思い切った決断だった。
「これがもう最高でね……。暇を見つけちゃダビングしてさ、仕事中もずっと見てるワケ。裏本も売ってるビデオ屋だったから、裏本はコピーとったりしてね」
夕方17時に会社が終わると、その足で「裏ビデオ屋」に向かい、店員として終電までアルバイトしていたという木本さん。スポーツ新聞の怪しい求人コーナーに応募したことがきっかけだったというが、やはり非合法商売なだけあってか、時給もそれなりにもらえたという。
「最初はね、若い店長から怒鳴られてやってたけどさ、何よりも好きじゃん、エロビデオが(笑)。そこはグッと堪えてさ。時給は3000円とかもらってたこともあったね。あと、ビデオを買う必要がなくなって、独り身だしカネが貯まってしょうがないのよ。風俗も嫌いだし、株は買ったけど……」

歌舞伎町から裏DVD店が消滅…元アルバイト店員が振り返る栄枯盛衰
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