ネットナンパ師から自称「フリーAVディレクター」への華麗な(!?)転身…アダルトビデオ業界を脅かす“素人”の正体
現在、“プロ”のアダルトビデオ業界を駆逐せんばかりの勢いで増え続けている「素人によるAV映像」。先月、コスプレモデルの撮影と偽り、アダルトビデオに出演させる目的で女子高生を勧誘していたとして48歳の男が逮捕された事件も記憶に新しいところだ。
今回は、いまもネット上にハメ撮り映像をアップし続けているという自称「フリーAVディレクター」が、どのような経緯で月収200万円、合計数千万円の利益を上げるまでに至ったのか。事の真相に迫った。
「あくまでも趣味だった“エロ”で食えてること自体、いまだに不思議な感覚ですよ」
大卒後、流通系コンサル会社に勤務して17年の青野氏(仮名・39歳)は、平日は真面目に仕事をこなし、夜や週末を使って“ネットナンパ”に励んできた。とにかく“ヤルこと”だけが目的だった青野さんだが、意外にも童貞卒業は大学四年のとき。相手は、スノボ合宿先の温泉旅館に呼んだ「熟女デリヘル」の当時50歳ほどの女性だった。
「小学生の頃、女子に『気持ち悪い』と言われて以降、自分に自信が持てなくなりました。僕の童貞を奪ったおばさんが『あなたはハンサム』とか『アソコも大きいし、プレイも丁寧』とベタ褒めしてくれて、いっきに男としての何かを得たような気になったんです」
脱・童貞に成功した青野氏は、当時大流行していた出会い系サイト「スタービーチ」を駆使し、多くの女性と出会うようになったが、一貫していたのは“援助交際には手を染めない”ことだった。青野氏によれば、「見知らぬ女性が僕に好意を抱いてくれてカラダを預けてくれる」ことが最上級の悦びであり、そこに金銭が介在しては“勃つモノも勃たない”……ということで、一応は、純粋な出会い(!?)だけを追い求めてきたのだ。
転機が訪れたのは、5~6年前ほどの夏。突如、見知らぬ男から携帯電話に連絡が入った。
「ヤクザ映画に出てくるような男の声で『オラ、ワレ! なに人の女にちょっかい出しとんのじゃい!』と凄まれましてね。私もバカだったのでクソ真面目に『話し合いましょう』なんて、そのチンピラ男と直接会ってしまったんです……」
典型的な「美人局」の手口に引っかかりそうになった青野氏だが、事態は意外な方向へと進む。ナンパ氏としての腕を見込んだチンピラ男が、青野氏にある提案をしてきたのだという。
「ネットでヤレる女は頭のネジが緩いか外れている場合が多い、と。兄さんはそういう女を探す力があるから、女を紹介してくれたら金を払うので手を組まないか、と提案してきたんです。要するに、僕にスカウトしてこい、という話ですね(笑)」
すでに男としての自信に満ち溢れていた青野氏は「どうせ“そういう女”としかヤレてないんだろう」とチンピラ男から見透かされたような気がしてムッとしたという。だが、不景気の折、下がるボーナスや見込みのない昇給といった会社事情も頭をよぎり、軽いアルバイト感覚で男の口車に乗ってみることを決意したのだった。
ネットナンパ師から“フリーAVディレクター”への転身
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