2018年の自動車業界はどうなる? 暗い話題は日産やスバルの不正、明るい話題はボルボ初のCOTY
ボルボ以外では、CX-5の先進安全技術を評価し7点。3点の差は縦型ナビや操作スイッチを集約させたXC60のほうが秀でていたから。この先30年は使える操作系だ。N-BOXには選考基準(1)の理由から4点を入れた。
ちなみに「スモールモビリティ部門賞」は、受賞はならなかったが、ダイハツ「ミライース」を満点の10点とした。徹底した高効率化と軽量化、そして優れた衝撃吸収ボディにはじまる高い安全性能をもつミライースは、同門の「アルト」の軽さからくる動力性能の俊敏さと、それに伴うシンプルな道具感とはひと味違う乗り味が特徴だ。軽量化した“伸び代”を燃費数値向上ではなく走行性能向上にも充当し、動的質感を大幅に高めた点もよかった。このことは“軽さこそ軽自動車の命”と言われる現代に一石を投じ、物理的限界点が近づきつつある軽自動車の燃費競争に転換点を与えたと考えている。
《2017~2018 日本カー・オブ・ザ・イヤー》●ボルボ XC60
手頃なサイズのボディに快適性、機能性、運転の楽しさなどの要素を高い次元でバランス。いかにも北欧デザインと感じさせる美しい内外装やボルボらしい安全装備の充実ぶりも素晴らしい。またPHVを含む豊富なパワートレーンを用意したことも高く評価された。筆者の配点は10点
《イノベーション部門賞》●トヨタプリウスPHV
多くのメーカーのPHVが1モーターであるのに対してプリウスPHVは2モーターを採用し、それを巧みに制御することであらゆる領域で低燃費を維持。ソーラー充電の本格的な実用化などもイノベーティブ
《スモールモビリティ部門賞》●ホンダ N-BOX/N-BOXカスタム
プラットフォームとパワートレーンを一新するなどで軽自動車規格のなかで最大級のキャビンを確保、機能的で使い勝手のいいスペースを実現。安全運転支援システムを全グレードに標準装備した点も評価
《エモーショナル部門賞》●レクサス LC
見る者に大きなインパクトを与えるダイナミックで美しく独創的なスタイリング。さらにマルチステージハイブリッド車、5リッターV8エンジン車ともにドライビングの楽しさに満ちあふれている点などから、レクサスブランドを牽引するにふさわしい、もっともエモーショナルなモデルであると評価
《日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会特別賞》●トヨタ ハイブリット車
トヨタは’97年に世界初の量産ハイブリッド車プリウスを発売。約20年間で世界累計1000万台のハイブリッド車を販売した。
《日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会特別賞》●佐藤琢磨選手
佐藤琢磨選手は「インディアナポリス500マイルレース」日本人初優勝。
《2017~2018 日本カー・オブ・ザ・イヤー得点表》
1位 294点 ボルボ XC60
2位 242点 BMW 5シリーズセダン/ツーリング
3位 232点 トヨタ カムリ
4位 210点 スズキ スイフトシリーズ
5位 189点 ホンダ N-BOX/N-BOXカスタム
6位 115点 レクサス LC
7位 89点 アルファ ロメオ ジュリア
8位 83点 マツダ CX-5
9位 35点 シトロエン C3
10位 11点 フォルクスワーゲン ティグアン
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