AKB48ドラフト会議は過去最多の55人指名! ファンの選択で大きな変化も
1月21日に、「第3回AKB48グループドラフト会議」が東京ドームシティホールでおこなわれた。今回はオーディションから勝ち残った最終候補者68名を6グループの15チームが新戦力を獲得するために臨んだ。これまでのドラフト会議は各チームの代表者が直接ドラフト指名できたが、今年は動画配信アプリ「SHOWROOM」を通じて、それぞれのチームのファンが投票して最も票を集めた候補生を指名するという初の試みとなった。ドラフト指名が重複した場合は、代表者が抽選して交渉権を勝ち取ることになる。
AKB48総監督の横山由依は「今日はファンの皆さんが候補者を選んでくださるということで、AKB48グループの飛躍を後押ししてくれるようなメンバーを選んでいただけたらなと思います!」と会場とライブ配信の視聴者に呼びかけ、盛り上げた。その後、ドラフト候補生たちがステージに登場。全体とグループに分かれて楽曲パフォーマンスをみせ、最後のアピールをおこなった。1人の少女の運命を変える、AKB48グループドラフト会議。本記事では、各グループのドラフト結果とメンバーのコメントで振り返りたいと思う。
今年の春から組閣された新チームで活動するAKB48は最多の19名との交渉権を獲得。一巡目では、SKE48にいる矢作有紀奈の妹である矢作萌夏をAKB48の3チームが競合。抽選の結果、チームKのキャプテン・込山榛香が交渉権を引き当てた。矢作は、「AKB48のチームに指名されてすごく嬉しいです」と涙を流しながら喜んだ。彼女は候補者のなかでアピール動画の再生数が1位になったということもあり、今後の活躍が期待される。チームAのキャプテン・岡部麟は「初の試みということもあり賛否両論はあると思うけど、私は新しいメンバーのことを責任もって全力でサポートしていきます。安心して来てください」と、指名したドラフト生たちに笑顔で呼びかけていた。
○チームA
佐藤詩織(16歳・北海道出身)、本田そら(18歳・東京都出身)、古川夏凪(14歳・北海道出身)
○チームK
矢作萌夏(15歳・埼玉県出身)、末永祐月(12歳・東京都出身)、勝又彩央里(17歳・静岡県出身)、小林蘭(14歳・大阪府出身)、岡田梨奈(18歳・埼玉県出身)、永野恵(13歳・神奈川県出身)
○チームB
齋藤陽菜(13歳・栃木県出身)、北川悠理(16歳・東京都出身)、神山莉穂(14歳・東京都出身)、大竹ひとみ(18歳・千葉県出身)、大盛真歩(18歳・茨城県出身)
○チーム4
石綿星南(15歳・神奈川県出身)、吉橋柚花(18歳・千葉県出身)、多田京加(18歳・福井県出身)、蔵本美結(16歳・埼玉県出身)、原澤音妃(16歳・東京都出身)
今年10周年を迎えるSKE48は地元出身のドラフト候補生を中心に指名した。注目は、チームSが指名した上妻ほの香と大谷悠妃の13歳コンビだ。同じチームになる松井珠理奈は「2人は同じ歳なので、これからどうやって切磋琢磨しながら成長してくれるのかが楽しみです。ファンの皆さんが選んでくれた2人なので、みんなで大事に育てたいねっていう話をしてます!」と、盛りあがっている様子だった。チームEのキャプテン・斉藤真木子は「うちのチームは2人を指名したんですけど、(選択終了の)73番っていう結果が出たとき、すごく心苦しいなって思いました」と、今回のファン主導のドラフト方式について本音も語っていた。
○チームS
上妻ほの香(13歳・愛知県出身)、大谷悠妃(13歳・愛知県出身)
○チームKⅡ
中野愛理(16歳・愛知県出身)
○チームE
西満里奈(18歳・神奈川県出身)、平田詩奈(18歳・愛知県出身)
関西のドラフト候補生を中心に16名を指名したNMB48。二巡目では、チームMが山崎亜美瑠の交渉権をめぐってHKT48チームHと激突。NMB48は白間美瑠、HKT48は松岡菜摘のチームキャプテン対決となった。そして、白間が交渉権を手繰り寄せた。山崎も目標とするメンバーの一人に白間を挙げており「みるるんさん、ありがとうございますー!」と中継のモニター越しで呼びかけると、白間も笑顔で応えて相思相愛の勝利に喜びを爆発させていた。またNMB48の中野麗来の妹・中野美来が姉と同じチームMに指名され、加入すれば姉妹ユニットの実現もあるかもしれない。チームNのキャプテン・山本彩は「みんなのパフォーマンスを間近で見られて、すごく刺激になるところがあった。NMB愛をもってくれた子がたくさん来てくれたので、それも嬉しいです。さらに絆を深めていけたらいいなと思います」と話した。
○チームN
泉綾乃(13歳・京都府出身)、河野奈々帆(15歳・大阪府出身)、溝渕麻莉亜(18歳・兵庫県出身)、前田令子(17歳・大阪府出身)、安部若菜(16歳・大阪府出身)
○チームM
佐藤亜海(17歳・兵庫県出身)、山崎亜美瑠(16歳・兵庫県出身)、中野美来(15歳・奈良県出身)、杉浦琴音(17歳・愛知県)、大澤愛(16歳・大阪府出身)、坂本夏海(18歳・東京都出身)
○チームBⅡ
山本望叶(15歳・山口県出身)、南羽諒(16歳・大阪府)、塩月希依音(12歳・大阪府出身)、大田莉央奈(14歳・大阪府出身)、熊本日向子(18歳・京都府出身)
HKT48で魅せたのは、やはり指原莉乃だった。一巡目で指名した渡部愛加里がHKT48チームH・チームKⅣ、AKB48チームAとの競合になる。「HKTはマジで運がない子ばっかりなので私がいくしかない」と、チームHを代表して抽選に臨んだ指原。その言葉通りに交渉権を獲得した瞬間、渾身のガッツポーズをみせた。終了後の会見では、「72番の子(渡部)が目の前に来たときに『絶対この子が良い!』って言ってたんです。その気持ちがファンのみなさんに届いたのかな。それで引き当てられて、久々に興奮しましたね」と、笑顔で振り返った。しかし、「とにかくパフォーマンスが良かった」という、実は信濃宙花が気になっていたようで指名できずに選択終了になってしまったことに、「すごく悔しいです! 選ばれていなかったら、自分がプロデュースしているグループ(=LOVE)に入れたかった」とも話していたが、STU48に無事指名され「良かったです」と囲み取材でコメントしていた。
○チームH
渡部愛加里(13歳・神奈川県出身)、伊藤優絵瑠(14歳・東京都出身)
○チームKⅣ
馬場彩華(13歳・佐賀県出身)
○チームTⅡ
松田祐美(15歳・福井県出身)、石安伊(17歳・福岡県出身)
AKB48グループの楽曲ランキング「リクエストアワー2018」で楽曲が1位になり、年々勢いを増しているNGT48。フレッシュな5名の交渉権を獲得した。青森出身の對馬優菜子は、「私はずっとNGTさんが好きでNGTさんを希望していました。握手会や劇場公演などファンの方と接することが多い48グループさんなので、そういう機会を大事にできるアイドルになりたいと思います」と、訛りながら初々しい声で話した。続いて佐藤海里は、「NGT48は総選挙や昨日のリクエストアワードでも1位を獲ったりと、とても今後の活躍が期待されているグループ。選ばれて嬉しい気持ちと絶対に即戦力になれるように頑張りたいです」と力強くアピールした。今年の春をめどに卒業を発表しているキャプテンの北原里英は、「今回は初の試みだったのでどうなるのかなって色々な気持ちだったんですけど。たくさん選ばれたメンバーがいたのは嬉しかった」と喜びながらも、「名前を呼ばれなかった子の気持ちを考えると心が痛むところがあったりしますね」と気遣いもみせた。
○チームNⅢ
對馬優菜子(16歳・青森県出身)、佐藤海里(17歳・新潟県出身)、高橋七美(16歳・宮城県出身)、安藤千伽奈(17歳・長野県出身)、藤崎未夢(17歳・新潟県出身)
ドラフトがおこなわれた日の午前中に東京で初の単独ライブを同じ会場でおこなっていたSTU48。それが好影響となったのか、この日イチの強運を握っていたのはSTU48のキャプテン・岡田奈々だった。一巡目に指名した中村舞はNGT48との競合を制し、二巡目に指名した沖侑果は今回のドラフト最多の5チームの指名が重複する。その2回目の競合も制した岡田は「(AKB48の)新曲のセンターに選ばれまして、その運が今ある」と話しながらも、自身が一番驚いた表情をみせていた。これには、MCを務めていたアンタッチャブル山崎弘也も「怖いよ、このノリ方。いつも当たりを引いちゃうから、ほかの人がバカみたいじゃな~い」と、笑うしかなかった。そんな強運ぶりを見届けていた沖は、「ずっとSTUのファンで会場にいる誰よりも一番古いファンだと自負しているので、これからもSTUにたくさん貢献していきたいと思います」と、涙を見せながら感謝を語った。また、指原莉乃が獲得を熱望していた候補生・信濃宙花を指名したのもSTU48だ。終了後に岡田は、「今回獲った5人のメンバーが全員、瀬戸内の出身なのでありがたく思っています。一緒に頑張りたいです!」と語り、1月31日のメジャーデビューに向けて気合い入れなおした。
中村舞(18歳・愛媛県出身)、沖侑果(18歳・岡山県出身)、由良朱合(18歳・広島県出身)、溝口亜以子(16歳・岡山県出身)、信濃宙花(14歳・兵庫県出身)
今回ドラフトで指名された55名は加入が決まれば、各グループの研究生からのスタートとなる。総監督の横山は、「これからのAKB48グループに新しい風を吹かせてくれるんじゃないかなと思って期待しています!」と話して、第3回ドラフト会議を締めくくった。これまでNGT48の荻野由佳やSKE48の惣田紗莉渚など、ドラフトから選抜組へと駆け上がったメンバーもいる。彼女たちに続く、新たなシンデレラストーリーを期待したい。
取材・文/日刊SPA!編集部 撮影/八木康晴(本誌)
AKB48(19名の交渉権獲得)
SKE48(5名の交渉権獲得)
NMB48(16名の交渉権獲得)
HKT48(5名の交渉権獲得)
NGT48(5名の交渉権獲得)
STU48(5名の交渉権獲得)
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