更新日:2018年04月27日 16:14
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「邪道と言われた不人気腕時計」の中古価格が最安でも新品時の約3倍! だから面白い高級腕時計投資

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。21世紀になって17年が経ちましたが、その幕開けとなった2001年、日本では腕時計ブームが起きていたことは、一般にはあまり知られていないかもしれません。  そのころまで高級腕時計といえば、デパートの高級品売り場で買うというイメージが強く中古腕時計などという存在はほぼ認知されていなかったように思います。それが90年代後半頃から腕時計人気が高まったことを受け、多くの時計雑誌が登場。そこには、見慣れない「Used」の文字とともに中古の高級品が紹介されていたのです。
邪道と言われた不人気腕時計の中古価格が最安でも新品時の約3倍!

かつては「高級腕時計=百貨店で買うもの」でしたが時代は変わり……

 中古腕時計と聞くと「汚い安い」という印象がありますが、当時すでに新品時の価格よりも高く売られている中古品が存在。80年代頃までに製造された中古ロレックスの一部は、新品時の何倍も高く売られているという現象が起きていました。  当時高かったロレックスは、新品時には定価でも売れ残っていたほど不人気だったと言われていたモデル。それらは生産終了となってから高い評価を受けたのです。  数年前まで20万円前後で売られていた時計が100万円以上になっているというようなケースもあり、その様子を見た人は「タイムマシーンがあれば安い時代に戻りたい」と言っていたぐらいです。  タイムマシーンがなければ過去に戻ることはできません。しかし、“未来を予測”することによって、次に高くなる時計を考えることはできます。そして2018年の今、2001年からどの時計が高くなったのか答え合わせが可能です。  例えばパテックフィリップは「雲上時計」と呼ばれる高級ブランドですが、2001年当時の印象としては、「本当に雲上」という感じで、多くの人にとって選択の対象ではありませんでした。さらに、パテックフィリップを買う行為には特定の流儀があるなどとも言われており、近代的モデルは“邪道”とすら言われていました。  パテックフィリップの古典的なイメージは「金無垢ケースに革ベルト」ですが、邪道といわれたモデルは「ステンレスにラバーベルト」。しかし、当時その邪道と言われたモデルこそ、今では大変人気の高いアクアノートやノーチラスだったのです。そして、それらは当時とても安く売られていたにもかかわらず、誰も見向きもしていなかったのです。
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7年でどのくらい価格は変わったのか
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

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