広告代理店を辞めて漫画家になった2人の「しなやかな仕事術」――かっぴー×おかざき真里
SNS上で発表し、大きな注目を集めた『SNSポリスのSNS入門』『おしゃ家ソムリエおしゃ子!』が単行本化され、現在、週刊SPA!で連載中『バズマン』の単行本もまもなく発売される漫画家・かっぴー。
広告代理店で働く主人公の恋と仕事を描いた代表作『サプリ』をはじめ、現在連載中の新しい仏教を作った2人の男、空海と最澄を描いた大河ロマン『阿・吽』まで、一作一作新しいテーマに取り組み続ける漫画家・おかざき真里。
実は2人、美大→広告代理店→漫画家と、同じルートを辿ってきた過去がある。かっぴーの熱烈オファーにより、顔出しNGを条件に対談が実現!
かっぴー:いきなりですが、おかざきさんが、会社員を辞めて漫画の道に絞ったきっかけは何ですか?
おかざき:会社にいるときから漫画は描いていたんですけど、上司が「代理店は自分で作品を作るわけではないので、自分の手の中で完結できる仕事は絶対やっておけ」と言ってくれて、仕事の配分を考慮してくれたんです。その上司が役員になられて、現場を離れるときに「もういいかな」って。
かっぴー:めちゃくちゃいい上司じゃないですか! 僕は代理店時代、スキルもセンスも周りに追いつけなくて、社内でも針のむしろ状態だったんです。でも、ひとりだけ僕の絵コンテを見ていつも笑ってくれる上司がいて。絵コンテというより、漫画と絵コンテの中間みたいなものだったんですけど。その人に笑ってもらうために描いてました。だから、おかざきさんの『サプリ』を読むと、そのころを思いだしてエグられます。主人公の女性のモデルはおかざきさんですか?
おかざき:いえ。私は主人公にキャラクターをつけないんです。周りの人物に色をつけていって浮き上がらせるというか。かっぴーさんは、『SNSポリス』も『おしゃ子』も固定のつっこみがいて、いつのまにか読み手が主人公になっているような作り方をされてますよね。そのつっこみが共感できるから、ウケるんだと思うんですけど。
かっぴー:うれしいです。僕が描くキャラってつっこむほうもつっこまれるほうも僕なんですよ。テリーヌの写真をアップするような人につっこみを入れるけど、テリーヌ大好きな自分もいる(笑)。結局、自分のことしかわからないんですよね。でも、広告屋って知らないことを知っているように振る舞わないといけないじゃないですか。代理店時代、女性下着の担当をしていたことがあるんですけど、「このワイヤー、痛くないんですよね~!」とか言うのが辛かったです。
おかざき:わからないことをわからないまま人に預けるのも大事だと思うんですけど、でもかっぴーさんはそれができなかったんですね。

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