わずか600mでも悲願達成まで30年かかった「首都高C2内回り小菅―堀切間」の拡幅工事
ところで、今回完成した拡幅で、小菅-堀切間の渋滞は解消されるのか?
拡幅2日後に実走した感触および、その後の渋滞状況を見ると、「大きく改善された」という表現が正しいだろう。
実走では、渋滞延長(距離)は同じでも、通過速度が2倍程度に上昇していた。時間帯によるが、以前が平均約時速20kmならば、ほぼ同条件で時速40km程度。時間的ロスやストレスは大きく軽減されるはずだ。
小菅-堀切間では、C2と6号線のクルマが交錯する「織り込み交通」が発生するため、完全な渋滞解消は不可能だが、今年6月には、首都高C2東側区間に並行して、外環道千葉県区間が開通する。
外環道が開通すれば、夕方のピーク時等を除いて、小菅-堀切間の渋滞はほぼ消滅するだろう。31年目の悲願完全成就だ。逆に言うと、外環道の完成直前まで拡幅がズレ込んだこと自体が悲劇だったわけだが。
3月18日には、首都高C2のもうひとつのボトルネックである「板橋‐熊野町」間の拡幅も完成する。こちらも、私が長年拡幅を主張してきた区間だけに、涙が出る思いだ。そちらもまた拡幅完成後に、改善状況をレポートさせていただきたい。
取材・文・写真/清水草一
【清水草一】
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中。2018年よりMJブロンディあらため永福ランプに改名。清水草一.com

―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中 1
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