更新日:2022年12月30日 09:53
スポーツ

FREEDOMS・杉浦透の挑戦。「Fortune Dream 5」メインイベンターに大抜擢――小橋建太の青春おすそわけ#24<杉浦透 vol.1>

――すごい顔をしてますよ(笑)。いま初めて知ったんですか? 杉浦:初めて知りました……。 小橋:ダブルメインで実はセミだった、ということじゃないよ。俺もよくあったんだけど、ダブルメインと言いつつ、「それ、セミファイナルじゃん!」っていう。そうじゃなくて、本当にメインだからね。 杉浦:びっくりしましたけど、俄然、やる気が湧いてきました。期待に応えられるように、頑張ります。 小橋:俺も不安な気持ち以上に、期待が大きい。俺は若手時代、叩きつぶされても負けないぞという気持ちで、握りこぶしで立ち上がってきて、そしていつかメインを張るようになった。杉浦選手、他の団体でメインに立ったことは? 杉浦:自分の団体でも、後楽園ホールでメインを張ったことはないです。 小橋:それは面白いね。初めての緊張感で、スタミナがなくなるかもしれない。 杉浦:ひどいときは、嗚咽が止まらなくなるので……。試合前は、いまだに緊張します。 小橋:試合が始まると、そうでもないでしょ? 杉浦:そうですね。入場したら、闘うモードに入れるのでいいんですけど。試合前はいつも先輩に怒られています。タッグパートナーのマンモス佐々木さんに「大丈夫や」と声を掛けてもらって、なんとか深呼吸して整えていますね。シングルのときは自分で闘うしかないので、トイレに籠もって心を落ち着かせて、「いくぞ!」と決めてリングに向う感じです。 小橋:今度のタッグパートナーは野村選手だから、野村選手に「大丈夫ですよ」って言ってもらわないと。 杉浦:いやいや、そこは先輩として緊張を押し殺して、「野村君、安心しなさい」って言いますよ(笑)。 【PROFILE】 ●杉浦透(すぎうら・とおる) プロレスリングFREEDOS所属。’90年9月30日、愛知県半田市生まれ。高校時代、バスケットに明け暮れる一方で、プロレスラーになろうと決意。3年生の冬、愛知県の団体・DEPに入門。翌9月、デビュー。’12年5月、プロレスリングFEEDOMSに移籍。マンモス佐々木とのタッグチームで、KING of FREEDOMS WORLD TAG王座を11回防衛(最多連続防衛)。178cm、98kg。Twitter:@sugiuraman_106 ●小橋建太(こばし・けんた) (株)Fortune KK代表取締役。’67年3月27日、京都府福知山市生まれ。’87年6月、全日本プロレスに入団。“プロレス四天王”と呼ばれるレスラーの一人。2000年6月、プロレスリング・ノアに移籍。’03年3月、GHCヘビー級王座獲得。13度の防衛に成功し、“絶対王者”と呼ばれる。’06年6月、腎臓がんが発覚するが、2007年12月、奇跡のプロレス復帰を果たす。’13年5月11日、引退。現在はチャリティーや講演会など、幅広い活動を続けている。Twitter:@FortuneKK0327 構成/尾崎ムギ子 撮影/橋本勝美
尾崎ムギ子/ライター、編集者。リクルート、編集プロダクションを経て、フリー。2015年1月、“飯伏幸太vsヨシヒコ戦”の動画をきっかけにプロレスにのめり込む。初代タイガーマスクこと佐山サトルを応援する「佐山女子会(@sayama_joshi)」発起人。Twitter:@ozaki_mugiko
1
2
おすすめ記事