平成の政治家はなぜ、昭和と比べると小粒感があるのか?
唯一、平成でプロレス上手だったのは、その言動が“劇場型”とも言われた小泉純一郎元総理。
「『自民党をぶっ壊す』発言に始まり、サラリーマンは、小泉さんに権力と闘うヒーロー像を投影しました。ただ、平成以降、自民党は、財務省と公明党に依存し、これらの支持基盤を持てるかが総裁として必須事項です。安倍晋三首相が、世間に叩かれても、財務省に影響力のある麻生太郎財務大臣や公明党と仲がいい二階俊博幹事長を切り捨てない理由はそこにあります。一見忖度ばかりでサラリーマン的ですが、安倍さんが微妙なパワーバランスをケアしているからこそ、長期政権を維持できているんです」
昭和以来、“見せる”文化が薄れ、政治家に魅力がなくなった。しかし、政界が会社化し、忖度できる人が出世する以上、政治家の小粒化は仕方ないのかもしれない。〈取材・文/週刊SPA!取材班〉
【倉山 満氏】
’73年生まれ。作家。憲政氏研究家。近著の『嘘だらけの日独近現代史』(扶桑社刊)をはじめとする『嘘だらけ』シリーズが大好評発売中。インターネット放送局「チャンネルくらら」を運営中
週刊SPA!7月24日発売号「[昭和vs平成]十番勝負」特集より
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『嘘だらけの日独近現代史』 世界大戦に二度も負けたのに、なぜドイツは立ち直れたのか? |
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