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菅内閣の打開策はただ一つ。4月26日に内閣改造だ/倉山満

「選挙に弱い首相」のイメージを避けたかった菅首相

言論ストロングスタイル

参院本会議で答弁する菅義偉首相。「コロナ対策が後手に回っている」との批判が菅首相に相次いでいるが、どうやら政権存続への対策も後手後手のようだ 写真/時事通信社

 だから、言わんこっちゃない。ようやく緊急事態宣言が解除されたかと思うのも3週間、蔓延防止措置(マンボウ)が適用され全国に拡大しようとしている。なお、東京都など一部には「マンボウなどと使うと真剣味が無いからやめろ」と主張する勢力があるが、連中のタワゴトなど知ったことではないので、マンボウと使う。  菅義偉首相の周辺には、訪米の成果を掲げて、衆議院の解散総選挙を断行しようとの動きがあったと聞く。つまり、4月25日に衆参3つの補欠選挙があるが、2敗は早くから確定。「選挙に弱い首相」のイメージを避けようと、総選挙を断行して補選を吸収する為の解散だ。今の野党が相手なら、どんなに準備不足でも勝てる。都議選が7月4日にあるので、その前後3か月の選挙は創価学会が嫌がるが、生き残ってしまえば関係ない。との皮算用だったとか。

「解散権」を封じられ、頼みの綱は、「いつもの野党」

 ところが、マンボウを4月12日に東京その他で発令したので、とても選挙どころではない。結果、解散権は封じられた。かくして、補選は全敗もありうるが、菅首相も自民党も挽回に動いている形跡が皆無だ。  頼みの綱は、「いつもの野党」だ。相手が枝野幸男率いる立憲民主党ならば、何があろうと国民は自民党政権を守る。多少の議席を減らしても、下野することはあるまいと高をくくっているのだろう。  甘く見てはいないか。  野党の国会質疑を聞いていると笑えてしまうほど定型文だ。前半は「政府のコロナ対策はなっていない!」と𠮟りつけ、後半は「経済が落ち込んでいるぞ!」と追及する。ここでいつもの野党を責めても仕方ない。いつもの野党に、そういう攻め方をさせているのが、菅首相自身なのだから。
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「味方のフリをした敵」二階俊博幹事長
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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