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素顔でピース…樋田容疑者の逃走劇にア然。平成の“大胆すぎる逃走犯”列伝

 富田林警察署から逃走した樋田淳也容疑者が、逃走から48日が経過した9月29日に山口県周南市で逮捕された。長引いた逃走劇を繰り広げた同容疑者は、逃走中に滞在していた道の駅で、「只今、自転車にて日本縦断中!」なるプレートを持ち、素顔で撮影に応じていた。その大胆すぎる逃走方法で大きな話題を集めている。
樋田淳也容疑者

樋田淳也容疑者

 樋田容疑者ほど大胆ではないにしても、長い間見つからなかった逃走犯たちに共通しているのは、「一般人として普通に溶け込んでいた」ということ。そんな、世間をア然とさせた逃走劇を振り返ってみた。

偽名で働き、整形手術を施した市橋達也

市橋達也 2007年に犯した殺人容疑で逮捕された市橋達也受刑者。事件発覚後、自宅に訪れた警察官の隙を見計らい走って逃走をした市橋受刑者。それが計961日にもわたる逃走劇の始まりだった。  逃走中の同受刑者は、偽名を使い主に大阪での住み込み労働で逃亡資金を得ていたこと、沖縄県にあるオーハ島で自給自足生活をしていたことを、逮捕後に出版された『逮捕されるまで 空白の2年7カ月の記録』(幻冬舎)にて綴っている。 逮捕されるまで 空白の2年7カ月の記録 また逃走中に整形手術を施し、指名手配写真とは似ても似つかない風貌でも話題を集めた同受刑者。島でのひっそりとした自給自足生活では『逃走』というワードがピッタリと当てはまるが、住み込み労働で資金を稼いでいたという事実は、一般人として普通に暮らしていた逃走生活を物語っている。

「おい、小池!」でお馴染みの小池俊一は、逃走中に死去

 2001年に、発生した放火殺人事件の容疑者として指名手配されていた小池俊一(としかず)。小池が犯した事件を知らない人はいても、「おい、小池!」という指名手配写真が印象に残っている人も少なくないのではないだろうか。しかしそんなインパクトのある指名手配書の甲斐も無く、有力な情報は得られず。そして2012年、岡山県内にて小池が死去したと報じられた。  小池の死を通報したのは当時同居していたという女性。指名手配の逃走犯でありながら、女性との同居をしていた小池。これまた大胆な生活ぶりである。普通すぎて、近くに住む人も特別怪しむことはなかったのだろう。

時効寸前に逮捕された福田和子

福田和子 1982年に強盗殺人を犯し、1997年に逮捕された福田和子。15年という長期の逃走劇を繰り広げた福田の逃走生活はまさに大胆不敵。石川県のスナックで働き、客としてきていた男性に見初められ、和菓子屋の後妻として働いていたというエピソードはあまりにも有名である。逮捕されそうになると整形手術を施すことから「7つの顔を持つ女」との呼び名までついていた福田。あまりに大胆で派手な逃走生活は度々ドラマ化され、大竹しのぶや寺島しのぶ、佐藤仁美などの演技派女優が福田を演じている。
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オウムの逃走生活も普通そのものだった!?
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