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銀座のクラブ嬢スカウトの最新手法「TwitterとLINEで集めるんだ」

銀座

900人のグループLINEに一斉送信

 これほどTwitterでのスカウトが主流となっているにも関わらず、城戸さんの場合、Twitterは使わないという。なぜなのか? 「私の会社はひとりひとり声掛けしている時間なんてないということで、街に出ることはやめた。基本的には求人をネット上に載せることで女性を集めているんだ」  求人を出せば女性が集まるという状況なら、たしかに街での声掛けはする必要はなさそうだ。さらに城戸さんは「この仕事はとにかく人脈が命。私の場合、仕事があればすぐに女性が集まってくるネットワークができているんだよね」と続ける。城戸さんはスマホを取り出し、LINEのグループを見せてくれた。 「人材紹介のネットワークがある私には、受け持っているお店から『今日あと2人欲しい』『明日までに何人用意できる?』などとヘルプの要請が来ることが多い。そこで私が作ったLINEグループに案件を投げかける。すると色んな女のコから連絡がくるってわけさ」  LINEグループにはなんと900人以上もの女性が参加していた。いまでも“会員”は増えつつあるというので今頃は1000人を越しているだろう。とはいえ、そんな膨大な数の女性をどうやって管理しているのだろうか。顔と名前が一致しないと採用の判断などできそうにない。 「女のコたちには少し申し訳ないけど、それぞれランク付けをして名前を登録している。A~Dまでランク分けして、さらにその中で上中下に区別している。ほら、いま連絡がきた子は“ゆうこ@Cランク中”。こんな感じさ。Cランクの中だと高級店は厳しいから、ほかの子にお願いすることになるね」 銀座 洗練された合理的なシステムに感心してしまった。しかし、なんだろうかこのモヤモヤとした気持ちは……。銀座クラブをはじめとして、キャバクラ、ガールズバーなど日本には様々な水商売がある。その主役は紛れもなく美しい女性たちであるわけだが、こういった裏を知ってしまうと彼女たちは主役などではない気がしてくる。上に君臨する男性たちが女性たちを歯車の1つにすることで全体を回している。そんなことを城戸さんに問いかけると、こう答えるのであった。 「僕たちみたいな男性がいないと、彼女たちはお金を稼げないよ。持ちつ持たれつという関係だからね」<取材・文・撮影/國友公司>
元週刊誌記者、現在フリーライター。日々街を徘徊しながら取材をしている。著書に『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)。Twitter:@onkunion
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