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どっちが幸せ? 年収400万円で田舎暮らし公務員 vs 年収600万円で都会暮らし上場企業

 年収400万円vs年収600万円ではどちらが幸せか――。単純にお金だけを比較すると、手取り月収で約10万円(ボーナス3か月分で算出)の差があり、年収600万円のほうが幸せということになる。しかし、この年収200万円差を埋めるためにはさまざまな労苦を背負い、幸福度を下げなければならないケースも。そこで35~45歳のサラリーマン男性300人にアンケートを実施。年収200万円差を埋める幸せの条件とは? 満員電車

年収400万円・田舎暮らしの地方公務員vs年収600万円・都会暮らしの上場企業正社員

 都内、朝の通勤ラッシュで満員電車に揺られるサラリーマンの顔は一様に虚ろだ。「なぜこんな場所に住んでいるのか?」と疑問に感じ、田舎暮らしに憧れた経験はないだろうか。ネット上でも物議を醸した同対決。そのときもさまざまな論争が巻き起こり、年収400万円の田舎暮らし地方公務員が優位に立っていた。 年収400万円・田舎暮らしの地方公務員vs年収600万円・都会暮らしの上場企業正社員<どっちが幸せ? 35~45歳のサラリーマン男性300人アンケート> ●田舎暮らしの地方公務員のほうが幸せ 58% 1位 ストレスのない生活 2位 生活費が安い 3位 収入が安定している ●都会暮らしの上場企業正社員のほうが幸せ 42% 1位 利便性が高い 2位 田舎暮らしは退屈 3位 収入が多いほうが◎  今回のアンケート結果を見ても58%で勝利。最大の要因は「都会のストレス」だが、生活費が安く地方公務員なら収入も安定しているとの理由もある。そこで、まずはファイナンシャルプランナーの横山光昭氏に両者の家計簿を算出してもらった。 <都会vs田舎の主な家計簿> ●年収400万円 手取り月収 21万8000円 住居費 4万3000円 食費 3万0000円 水道光熱費 1万8000円 通信費 1万8000円 生命保険料 1万7000円 日用・被服 1万2000円 医療費 3000円 教育費 1万1000円 交通費 3万2000円 交際・娯楽費 5000円 小遣い 1万5000円 その他 1万4000円 支出合計 21万8000円 ●年収600万円 手取り月収31万0000円 住居費 7万8000円 食費 4万2000円 水道光熱費 1万7000円 通信費 1万6000円 生命保険料 1万6000円 日用・被服 2万2000円 医療費 2000円 教育費 2万1000円 交通費 8000円 交際・娯楽費 2万8000円 小遣い 3万0000円 その他 1万6000円 支出合計 29万6000円 ※月の手取り額はボーナスが年2回(民間は各1.5か月分、公務員は各1.3か月分)が出たとして算出 「確かに田舎のほうがのどかですし、公務員なら安定しているのでストレスは少ないように思えます。でも、経済的な余裕は暮らしに潤いを与える重要な要素。そこで家計簿を見ると、年収400万円ではかなりギリギリ。安いのは住居費ぐらいで、電気や水道代は地方のほうが高いケースも多い。その住居費分も自家用車所有が基本なので、相殺されてしまいます」 年収400万円・田舎暮らしの地方公務員vs年収600万円・都会暮らしの上場企業正社員 車の買い替えまで視野に入れると、家計はさらに火の車となる。これでは、既婚者なら「財政難でピリつく妻」という新たなストレス源を抱え込むことにもなりかねない。しかも、総務省の実態調査によれば地方公務員の年間残業時間(158.4時間)が民間(152時間)を上回り、仕事もイメージほど楽ではないようだ。 <公務員と民間企業の残業時間比較> ●1人当たりの時間外労働時間(年間) 国家公務員 233時間 地方公務員 158.4時間 民間企業  152時間 ●月60時間超の人数の割合 国家公務員 7.1% 地方公務員 2.8% 民間企業  ― ※民間企業のデータは厚生労働省の「毎月勤労統計調査平成28年分」、公務員は総務省のデータから算出
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