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スネる中年は手に負えない…40過ぎた“ヒラ社員”の居場所の見つけ方

 7割は課長になれないと言われて久しい。実際、40歳以上の未役職者は60%を超え、多くの人が万年ヒラ社員の憂き目に遭わされている。そんなヒラ社員に必要なのは“居場所”ではないだろうか。死ぬまでこの生きづらさと付き合うのは耐えられない。そこで、男性学が専門の社会学者・田中俊之氏と、人事・戦略コンサルタントとして多くのヒラ社員と接してきた松本利明氏の2人に、ヒラでも生きやすい術を語ってもらった。

田中俊之氏(左)、松本利明氏(右)

田中俊之氏(左)、松本利明氏(右)

“主任未満”の居場所はどこにある?


田中:「仕事以外の生きがい」(Q1)が「何もない」と答えた人が2割弱なのは意外と少ないですね。みなさん案外生きがいを持ってそれなりに生きている

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《Q1 仕事以外の生きがいは何ですか?(複数回答可)》

257人 趣味
141人 妻・恋人
140人 子供
105人 飲食
88人  性生活
87人  何もない
74人  睡眠
49人  投資
48人  貯蓄
39人  友人
※OVER40のヒラ社員500人にアンケート。趣味や家族との回答が多かった。共働きで家事・育児に熱心な人も多いのか
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松本:ただ、独身のうちは「趣味」に没頭できますが、結婚すると妻や子供にお金を使うようになっているであろうことも、結果からなんとなく見えてきます。

田中:男性学の観点から言うと、男性は幼い頃から競争を強いられるので、人生折り返しの40代で早めに出世競争から降りられることをメリットと捉えたい。男性は競争の結果としての序列でしか人間関係を把握できない人がいまだに多数派。喜びや苦労を共有する、共感ベースのコミュニケーションを通した人間関係に早めにシフトすると、定年後はラクになります。

松本:居場所をなくしたヒラ社員に共通するのは「俺はどうせ出世もできない人間だから」と言って、イジケるところなんです。

田中:スネる中年は手に負えない。境遇に開き直らず、受け入れてほしい。肩書がないと舐められるのはある程度仕方ないと思って甘受するしかないですよ。

松本:私は中年ヒラ社員の方々に「他者からの『ありがとう』を聞きましょう」と伝えます。自分がどんな仕事をすると、周囲が感謝してくれるのかを考えてほしい。

田中:確かに中年男性が自分を対象化できず、会社で孤立してしまうケースはよく聞きます。

松本:人間のキャラは20歳前後で決まるので、中年男性がヘタにキャラを変えてはダメ。欠点を含めた自分自身を受け入れ、人から感謝される仕事に徹すれば、職場に自然と居場所ができますよ。

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40代以上の中年男性は、家庭科が必修ではなかった

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