松本人志の新境地『FREEZE』にみる笑いの本質的な魅力とは?
9月にAmazon Prime Videoで配信がスタートして以来、話題を呼んでいる松本人志が手掛ける新番組「HITOSHI MATSUMOTO Presents FREEZE(フリーズ)」。密室に集められた8人の参加者が仕掛けられたアトラクションに耐えて、「何があっても動かない」人が優勝賞金100万円をゲットするというルール。シンプルな企画ながら必死に耐える挑戦者とあの手この手で挑戦者を動かそうとする松本の攻防が面白い。
松本本人も「みんなが本気で訴えたら、全員勝てると思います」と認めるほど過激なアトラクションは大きな見どころ。エピソードが進むにつれて内容はエスカレートしていき、100万円が欲しかったはずの挑戦者も「この先もっとひどい目にあうかも……」と脱落にホッとするほど『FREEZE』のサバイバルは過酷だ。
挑戦者が思わずリアクションを取ってしまう予想外の仕掛けが次々と炸裂。「空飛ぶ出刃包丁」「炸裂ポップコーン」「爆薬ちゃん」「タランチュラくん」など、文字にしただけでも馬鹿馬鹿しくて、大人げなさそうなアトラクションが挑戦者を容赦なく襲う。
お笑いファンであれば、「何があって動かない」というルールから『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の人気企画「ノーリアクション王決定戦」や「笑ってはいけない~」シリーズを思い浮かべるかもしれない。『FREEZE』の魅力を一言で語るなら、これまでに松本が生み出してきた笑いをブラッシュアップした部分にある。
「子供が考えるイタズラ」ってバカバカしくて幼稚なんだけど、すごく面白いじゃないですか。子供ゆえに手加減や配慮なんて一切なし。でも、だからこそ心の底から笑える。松本が挑んだ新しい笑いはこの感覚に近い。笑いを極限までに追求したら、ものすごくシンプルな形になった。それが『FREEZE』なのだ。
何も複雑で手が込むほど笑いは面白くなるわけではない。シンプルながらも笑いの本質をついた『FREEZE』は、数々の企画を手掛けてきた松本だからこそ辿りついた新境地だろう。回を追うごとにエスカレートするアトラクションの内容は? 最後まで生き残るのは誰か? 見どころは尽きない。全5回の最終エピソードまで出そろったので、一度チェックしてみてほしい。
<取材・文/日刊SPA!編集部>
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